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会社で仕事が無い? 日本のサラリーマンの約1割は「社内失業」者

[2011年01月07日]

過去最悪の失業率、内定取り消し、就職難民……。この不況下では、まともに就職することが何より難しい。だが、たとえ運よく就職することができても、社内で“失業”してしまう人たちがいるのをご存知だろうか。

「社内失業」――、働く意欲がありながらまるで失業者のように仕事がなく、社内で孤立する20代から30代の若手会社員を指す言葉だ。近年、こんな社内失業者が急増しているという。

平成21年度「経済財政白書」に掲載された日本の全企業の「雇用保蔵」(仕事量に対し、労働者がどのくらい余っているか試算した数値)によると、リーマンショックがあった2008年からわずか1年の間に、企業の余剰人員は607万人に膨らんだ。日本の労働人口は約6000万人なので、およそ1割ものサラリーマンが「余っている」状態ということになる。バブル崩壊後の不況時でさえ、余剰人員は5年間かけて約300万人どまり。今の状況がいかに急激で、深刻なものかわかるだろう。

この問題が注目されるようになったのはごく最近のこと。自身も社内失業者である増田不三雄氏が、昨年11月、『社内失業――企業に捨てられた正社員』(双葉社)を出版し、初めてその実態がクローズアップされたからだ。

「社内失業を理解する上で最も陥りがちな誤解が、彼らをいわゆる“窓際族”と同様に考えてしまうことです。確かに、両者は『仕事がない社員』という意味では近しい存在です。しかし、窓際族はそれなりの給料を貰っていて、あと数年ヒマをやり過ごせば退職金と年金で余生を送れる。社内失業者はまったく違い、給料も安く、実績もないので転職も難しい。そのため明るい未来を想像できず、閉塞感に押し潰されているんです」(増田氏)

社内失業者は仕事を通じたスキルアップが望めず、評価が低いうえ残業ゼロなので給与も低い。それどころか、業績が悪化して整理解雇が始まれば、真っ先にクビを切られることも目に見えている。かといって転職もままならず……とまさに、八方塞がり。

こうした社内失業者たちは、この問題が世に知られていないため、絶えず「こんな若いうちから仕事がないのは、きっと自分だけ。自分が無能なせいだ」と、誰にも相談できず、声をあげることすらできずにいる。厳しい就職活動を勝ち抜いても、会社で待っているのは「社内失業」――こんな現実を知ったら、就職活動中の学生はどう思うだろうか。


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