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【不定期連載】鈴木宗男×佐藤優 獄中往復書簡「ムネオ・チャンネル」第1回

[2011年03月01日]

昨年12月に収監された鈴木宗男・新党大地代表。だが、宗男先生の“政治活動”は塀の中でも止まらない。そこで『週刊プレイボーイ』は、宗男先生と佐藤優氏の獄中往復書簡を独占掲載。手紙に書かれた「宗男の言葉」を、佐藤氏の解説を交えて発表していく。その第1回は、迷走を続ける菅政権への厳しい注文だ!

■刑務所から届いた菅首相への厳しい評価

昨年12月6日に鈴木宗男・新党大地代表(前衆議院議員)が収監された。当初、“小菅ヒルズ”(東京拘置所)の独房で袋貼りをしていた鈴木氏は、同月16日早朝、栃木県さくら市の「喜連川社会復帰促進センター」に移送された。ここは官民協働により運営されている刑務所で、初犯で犯罪傾向の進んでいない人が収容されている。

ところで、懲役囚には1級から5級までの区分がなされる。新入りの鈴木氏は最も低い5級なので、手紙の発信は1ヵ月5回以内に制限されている。1回の発信で便箋7枚以内、しかもセンターによる検閲がなされるので、ヤバいことを書くと検察庁に通報されてしまう。

この連載では、塀の中から送られてきた鈴木氏の手紙を引用し、それについて私が解説をつけることにしたい。第1回は、2010年12月19日付の鈴木氏の手紙だ。

〈菅政権、民主党について述べます。菅首相に「俺が総理大臣だ、トップリーダーだ」という姿勢が見えない処に国民の不安、不満があると思います。叩き上げ、市民活動家から政治家になり、上り詰めた菅首相に期待したのですが、官僚の手のひらに乗ってしまいました。かつての官僚と相対した姿が消え「草冠」の菅首相が「草冠」のとれた「官」に、官僚の官直人首相になってしまいました。消費税増税然り、普天間の辺野古移設等、官僚の作ったシナリオにあわせてしまったのは本来の菅直人ではない姿です。昨年の総選挙で4年間、消費税の話はしないと国民に約束したのですから、これは国民との約束であり、政権交代できたのですから言ってはいけないことなのです〉

菅直人首相にはふたつの顔がある。第1は、国民の選挙によって衆議院第一党となった民主党代表としての顔である。ここで菅首相は国民を代表している。

第2は国家公務員のトップとしての顔だ。ここで菅首相は官僚の利害を代表している。国民と官僚の利害対立がないときには、首相がふたつの顔をもっていることに誰も気がつかない。だが、現在は国民と官僚の利益が激しく対立している。官僚は国民から取り立てた税金で生活し、仕事をしている。だから本性として増税が好きだ。国民からすれば、不況でただでさえ生活が苦しいのに、ここで消費税が引き上げられたらたまったものではない。

しかし、1月14日の内閣改造で、菅首相は本気で消費税を引き上げる準備を始めた。菅首相は、軸足を官僚に置くことによって延命を考えている。鈴木氏は、〈「草冠」の菅首相が「草冠」のとれた「官」に、官僚の官直人首相になってしまいました〉と分析するが、そのとおりである。

国民の民意に反した政策を行なわないことが民主主義の大原則だ。鈴木氏は民主主義の原則に基づいて普天間問題を解決せよと獄中から訴える。

〈普天間の移設も自民党政権時につくった辺野古案にのってはいけません。「政権交代したのだから、沖縄の思い、心を十分考え判断するので時間をかしてほしい。日米重視、日米安保についてはなんら変わらない」と毅然とオバマ大統領に言うべきなのです。政権交代した昨年8月の原点に立ち返って、国民目線に戻った政治が今必要です〉

仮に米海兵隊普天間飛行場の移設を沖縄県名護市の辺野古に強行したとする。沖縄のマグマが爆発し、辺野古の新基地だけでなく、嘉手納基地、キャンプ・ハンセンなど沖縄のすべての米軍基地が住民の敵意に囲まれることになる。そうなると抑止力が弱まる。真の意味で日米同盟を維持するために、辺野古の呪縛から一日も早く逃れるべきだ。

それに沖縄には明治初期まで琉球王国という独自国家があった。菅政権が官僚と一体になって沖縄の住民感情を逆撫でするような言動を継続すると、沖縄では「過去にわれわれは独自国家を持っていた」という歴史の記憶がよみがえってくる。沖縄の日本からの分離傾向が強まってくる危険性がある。菅政権の普天間問題に対する姿勢には、日本の国家統合をどう維持するかという認識が欠如している。

■増税の前に国会議員は歳費と定数を削減しろ!

どうも菅首相は、国民の気持ちになって考えることが苦手なようである。鈴木氏は国民生活と国会議員の意識のずれについてこう書いている。

〈年末を控え一般国民の生活は厳しいものです。中小企業の社長はどうやって年を越すか、明日の手形を割るか、社員の給料をどう工面するか心配で眠れない夜を送っている人がたくさんいるのです。そこで国会議員の特権的待遇、給料ボーナスを思い切って削減することです。国会議員の給料を3分の1カットする。130万円の給料を3分の1カットしても100万円近くもらえるのです。ボーナスも年500万円もらっていますが、財政再建のメドがつくまでもらわないとキッパリ宣言することです。国会議員は文書通信交通滞在費に月100万円、それとは別に月4往復分のJRか航空券の補助が出ているのですから、3分の1カット、ボーナスなしでも十分やっていけるのです〉

そもそも民間企業では、業績が赤字のときにはボーナスを出さないか、大幅カットが常識だ。国会議員と官僚にはこの常識が欠けている。鈴木氏は国会議員の甘えを厳しく批判する。

〈民間企業なら赤字会社はボーナスを出していないのが大半です。国が900兆円もの赤字をかかえておいて国民の代表たる国会議員が甘えの中で生きている様では国民が納得しません。国会議員が痛み、身を削ることによって国民もそれなら俺たちも協力しようという一体感が生まれると思います。

次に「政治とカネ」で議論があるわけですから企業献金・団体献金を1月1日からやめましょうと菅首相がひと声かければ誰が反対できるでしょうか。政党助成金制度を導入する時、企業・団体献金を廃止する前提だったのですから、筋を通しての話なのでどの党も反対できません〉

さらに国会議員もリストラする必要があると鈴木氏は強調する。

〈次に衆参国会議員の定数削減です。(昨年12月)16日東京高裁は今年の参議院選挙、神奈川と鳥取の1票の格差5倍は違憲状態という判断を出しました。衆議院選挙でも同様の判決があります。そこで今年は国勢調査も行われたのですから、直近の調査に基づき、見直しに着手しましょうとリーダーシップを発揮することです。例えば衆議院は300の小選挙区を200人にし100人削減、比例区は重複立候補はやめて単独。参議院は人口100万人に1人として125人と117人削減。地方区・全国区をなくしブロック制にする。思い切った大胆な判断をすべきです。これらを裂帛の気合を持って国民に訴えることが今必要だと思います。そうすれば国民も見る目が違ってくるのです。党内抗争をしている場合じゃなく国民本意の政治をやることです〉

獄中にいても鈴木宗男氏が政治家をやめていないことがこの手紙から伝わってくる。

(文/鈴木宗男 佐藤 優 取材協力/小峯隆生)

■新党大地HP【http://www.muneo.gr.jp/


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