週プレNEWS TOP 連載コラム "本"人襲撃 動画サイトにTENGA。10年代に進化するエロメディアの共通ワードとは?

連載コラム

動画サイトにTENGA。10年代に進化するエロメディアの共通ワードとは?

[2011年06月14日]

TENGAをはじめとするオナニーネタが満載! 荻上チキ氏の著書『セックスメディア30年史』(861円)は、ちくま新書より発売中

評論家・荻上チキが語るエロメディアの過去未来

エロ本やアダルトサイト、出会い系にセックスグッズ、そして風俗……僕らのセックスとオナニーを支えてきたモノたちの30年史をつづった荻上チキ著の『セックスメディア30年史』。これらの性メディアはどのように発展し、なぜ今のような形態になったのか。賢者モードできちんと勉強して、一度それらにオマージュを捧げてはどうだろう。僕らが礼儀正しくヌクために必読の一冊!

―最近のエロの歴史は、ネットの影響でエロ本が売れなくなる過程として語られることが多いように思います。

性欲というものがある以上、エロ文化全体が衰退するということはありえません。

縮小するメディアがある一方で、出会い系や動画サイト、オナホールなど、新たに発展してきたメディアもある。僕らは、利用者としてそのことを体感的に知っていた。だから、エロを衰退する業界としてとらえてばかりで、豊かに立ち現れた新しいメディアを解明しない今の歴史記述には違和感があったんです。

―そんな新しいメディアに共通するものはなんでしょうか。

技術の進歩と社会状況に応じて柔軟に変化してきたこと、企業努力をしたことでしょう。例えば、TENGAを作る典雅(てんが)という会社の松本光一社長はすごい。

彼は、オナニーは普通のことなのに、オナホールを使ったら特殊なことになる現状を変えたいと脱サラする。そして毎日、寝る間も惜しんで貯金を切り崩しながらの試作品作りに明け暮れるんですね。アダルトグッズ製作は初めてでしたからなかなかうまくいかない。お金もみるみるうちに減っていくのに完成しない。

そんな状況でも、「成功するまでやれば失敗じゃない」と、ひたすら満足のいく作品を目指す。そうして2年近くの努力が実を結ぶわけです。

―潜在的なニーズを見つけ出して、実現に向けて努力する。ビジネス書としても読めそうです。

間違いなくそうです。出会い系サイトも、警察の規制を踏まえて適応し、地域の理解を得てリピーターを得て出会いの方法を提供する。あるメディアが人気を得る背景には、法や警察の規制や経済状況などの要因に影響を受けながら、使い手のニーズに丁寧に応えるよう作り手が情熱を持って新しい産業を創造する動きがある。勝手に生まれてくるものではないんです。

―しかしそれは表立って語られません。

松本さんは「ペニスのソムリエ」ということで、試作品のテストを「テイスティング」と呼びます。多いときは一日15回も、バイアグラを飲んでテイスティングするんだそうです。

『プロジェクトX』だったら、「松本は、バイアグラを、飲んだ」なんてナレーションがあってもいい展開(笑)。

エロだから語られないだけで、そこから学べるものもたくさんあるはず。メディア論を研究する者として、また同時代にそれらに親しむ者として、きちんと記録されて後世に残されるべきものだと思います。また、同時代の人にも、もっと知られていいことでしょう。

現実に、僕らのリッチなオナニーライフと多様なセックス環境を支えてくれてるんですからね。

■荻上チキ(おぎうえ・ちき)
1981年生まれ。
評論家、編集者。著書に『検証・東日本大震災の流言・デマ』(光文社新書)など


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