週プレNEWS TOP ニュース もし“東京大停電”が起こったら復旧まで30時間以上

もし“東京大停電”が起こったら復旧まで30時間以上

[2011年07月11日]

停電すると暑さがしのげないだけでなく、食品が全てダメになる大打撃。さらには写真のように交通機関もマヒ

気象庁が関東甲信越の梅雨明け宣言を出した7月9日は、各地で30℃を超える真夏日を記録。神奈川県や栃木県などで、それぞれ30人近くが熱中症などで病院に搬送された。

現在、大口需要家には昨年比15%の節電が課せられ、さらに電力使用率が97%を超える見込みとなれば経済産業省が「電力需給逼迫警報」を発表し、節電を促すことになっている。だが、健康に害を及ぼすとなれば電力使用量は上がらざるをえないだろう。

東電管内の電力使用量が最大になると予想される8月、電力供給が限度を越え、一斉にダウン、すなわち大停電となってしまう可能性はゼロではない。電力中央研究所・システム技術研究所所長の栗原郁夫氏は、大停電を引き起こす要因についてこう話す。

「電力供給のバランスが崩れ、交流の電気がプラスとマイナスに切り替わる回数、つまり周波数が大幅に低下すると大停電が起きるかもしれません」

周波数が大幅に低下する事態とは、例えば送電線に雷が落ちたり、天気予報に反して気温が上昇して電力需要が急増するといったケースだ。栗原氏が続ける。

「発電所の発電機は1分間に約3千回転のペースでタービンを回していますが、周波数が低下すると回転数が落ちてタービンが振動を起こし、タービンの羽根が吹っ飛ぶなどして発電機が壊れてしまう。ですから、周波数が変わりタービンの回転が“危険速度”になると自動的に止まるようにできています。そして、ひとつの発電機が止まると、その分ほかの発電機で発電しようとよけいな負担がかかる。こうして“連鎖”が起こり、大停電が発生する可能性があるのです」

すべての発電所が万全な状態ならともかく、現在のように供給能力がギリギリの運転では、小さなアクシデントが命とりの綱渡りになってしまう。では、もし大停電が起きてしまったら、復旧までにどのくらいの時間がかかるのか。

「すべての電力が落ちてしまうと、再び発電機を動かすための“種火”となる電気が必要になります。無電源状態からの発電を『ブラックスタート』といい、まずは水力発電で電気を起こしますが、2003年にアメリカで発生した“ニューヨーク大停電”のように復旧までには30時間以上かかるでしょう」(栗原氏)

もし、電力需要がピークとなる午後2時前後に発生したとすれば、復旧は翌日の夕方だ。暑さだけでなく、情報も交通もストップしてしまう丸一日以上の“無電力地獄”、回避するにはひとりひとりの節電しかない。

(取材/頓所直人、写真/井上賀津也)

■東電管内が“ブラックアウアト”したらどうなる?『真夏の首都圏大停電サバイバルQ&A』は週刊プレイボーイ30号で。


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