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年収200万円以下の若者世代へ「脱ニッポン」のススメ

[2011年08月31日]

孤高の官僚、古賀茂明氏が20代の若者へメッセージ。「とにかく海外へ出て、体を動かそう」

8月24日、米国の格付け会社ムーディーズは、日本国債の格付けを上から3番目の「Aa2」から、中国などと同じ「Aa3」へ1段階引き下げたと発表した。同社による日本国債の格下げは約9年3ヶ月ぶり。格下げの理由としては、震災と津波、福島第1原発事故が景気回復を大幅に遅らせたことを挙げたほか、頻繁に首相が交代する政治情勢の不安定さが財政改革を妨げていると指摘した。

震災後の国難にあっても政治家が権力闘争を繰り広げる日本には、もはや回復の芽はないのかもしれない。すでに年収200万円以下の“ワーキングプア”が1000万人もおり、その半数は20~30代。このままでは若者世代が貧しくなる一方だが、いったいどうすればいいのか。

経済ジャーナリストの須田慎一郎氏は、見通しが暗い20代の打開策として「脱ニッポン」を勧める。

「日本を捨てろとか、故郷をないがしろにしろとか言っているのではありません。日本だけに閉じこもらず、仕事、暮らし、趣味など、自分の環境を成長する海外とリンクさせる努力をすればいい。日本だけにしがみついて努力するより、そちらのほうが同じ努力でもずっと豊かな人生、成功を手にできるはずです」

経産省の現役キャリア官僚でありながら霞が関改革を訴え続ける古賀茂明氏も、こううなずく。

「外国語を学ぶ、外国人の彼女をつくる、外国でのインターンに挑戦してみる。とにかく海外に出て体を動かしてみることです。円は将来、確実に安くなります。若い人にはアジアやアフリカなどでがんがん稼いで欲しいですね」

実は、一部の企業法人はすでに脱ニッポンを実践している。神奈川県内の中小企業オーナーがこう明かす。

「電子機器の製造をやっていて、今、海外に6つの拠点を展開しています。そのうち5つがタイ、上海などのアジア地域で、利益の大半はそこの稼ぎです。なので、本社をシンガポールに移そうと本気で考えています。日本の拠点は子会社にします。法人税も高いし、優秀な外国人の人材も雇いにくい。日本はもはやモノ作りができる環境ではありません。中国語圏は相続税がゼロというのも魅力のひとつです。日本の税制では子供に企業を継がせることは困難ですから」

少子化もあって、日本の国政はこれから収縮に向かう。法人だけでなく、個人もいくつかの国にまたがって活躍できるスキルを身につけることが、これからの時代を生き抜く重要な手段になるだろう。

(写真/髙橋定敬、取材協力/小峯隆生)


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