8月31日、大阪市は勤務時間中に業務用パソコンでゲームなどをしたとして32人を処分したと発表した。市は昨年12月に業務用パソコンの不正監視システムを導入、さっそく4人がゲームをしていたことが発覚し、同年4月から12月までの8ヶ月間についても調査したところ、最高で119時間ゲームをしていた職員もいたという。
もっとも重い処分を受けた課長代理(48歳)は、ゲーム78時間(8ヶ月間)に加え、09年にも芸能人のサイトを見ていたという前科があった。処分は停職10日間。これを聞いて、「公務員(会社員)なら当然」と思った一方で、内心ドキリとしてしまった人もいるのではないだろうか。
このように企業のパソコンが“監視”される状況は、年々拡大している。財団法人労務行政研究所が2010年3月に実施したアンケートによると、「ネットの利用状況をモニタリングしている企業」は全体の56.8%、メールは40.7%。つまり、半数の企業は社員がパソコンをどういった目体で使用しているかを監視しているのだ。
さらに、そうしたモニタリング実施企業のうち「社員に周知せず黙って監視している」のは21.7%、従業員300人未満の中小企業に限れば25.7%。一方で、「アダルト系など問題のあるサイトへのアクセス制限をかける企業」は、従業員数1000人以上で82.4%、300人未満では40.3%となっている。(『労政時報』第3777号)
近年、情報漏洩などに関するコンプライアンス事案への企業の関心が高まりが“社内監視”の最大の理由だ。しかも、大不況がこの傾向に拍車をかけているという。東京管理職ユニオンの鈴木剛書記長がこう解説する。
「ここ数年、監視アイテムやシステムの産業が拡大している背景には各企業の経営悪化があります。特にリストラを強行したい中小企業は、“解雇事由”を探すために監視を強化しており、われわれへの相談件数も2007年は193件だったものが、リーマン・ショックのあった翌2008年には344件に激増しました」
先ほどのアンケート結果でいうと、中小企業では「アダルトサイトへの制限をかけている企業は半数以下だが、社員に黙って監視をしている企業は4社に1社」。システム導入のコストの面もあるだろうが、一方でそれが解雇事由のための大きな“釣り針”にもなっているということだ。
「ウチの会社は大丈夫」とタカをくくり勤務時間中にこの『週プレNEWS』を見ているアナタ、ぜひとも「業務上必要」と答えられる言い訳を考えておいてほしい。
(取材/木場隆仁)
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