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セルジオ越後の一蹴両断! 第225回「ブラジルW杯3次予選」

[2011年09月15日]

DF吉田麻也のロスタイム弾で、辛くも勝ち点3を得たザック・ジャパン。セルジオ氏はFW陣の得点力に物足りなさを感じている

3次予選突破はもう確実だけど、物足りなさが残ったね

2014年ブラジルW杯のアジア3次予選がスタートしたね。今回はロンドン五輪予選を戦ったなでしこジャパンにテレビ中継の視聴率で負けるなど、すっかり話題を持っていかれたけど、2試合で1勝1分け、勝ち点4という結果は悪くない。相手との力関係、上位2チームが最終予選に進めることを考えれば、もう突破は決まったといっても過言じゃない。

ただ、内容的にはスッキリしなかった。課題はたくさん残ったね。最終予選など今後を考えると、結果オーライと喜ぶ気にはなれないよ。

なかでも気になったのは、初戦のホームでの北朝鮮戦。相手が弱いからピンチらしいピンチはなかったけど、ホームで相手を圧倒するような試合運びができなかった。どこかに気の緩みがあったんじゃないかな。

特に前半は、先日の韓国との親善試合(3-0で日本が勝利)の印象が強すぎたのか、きれいにパスをつないで崩そうと手数をかけすぎていた。

相手の守備ブロックの前でただボールを回すだけで、なかなかペナルティエリア内に入っていかず、状況を打開するドリブル突破やミドルシュートもない。点が入る気配がしなかったよね。相手も守るのがラクだったはず。

後半、その流れが変わったのは、ボランチの長谷部がミドルシュートを打ったり、強引なドリブル突破を仕掛けるようになったから。あれで攻撃にリズムが生まれ、チーム全体が前へと動き出したし、泥くさいプレーもするようになった。

終盤にFWのハーフナーが投入されると、彼の長身(194㎝)を生かそうと、みんななりふり構わずクロスを放り込んだ。

正直、今までやってきた「パスをつないで崩す」というチームコンセプトはあきらめたのかという不満はあるけど、それでも勝ち点3を取らなければいけないホーム戦で一番大事なのは、ゴールに向かう姿勢だ。ほかの選手ももっと早い時間からそれを見せてほしかった。そうすれば、もっとラクに勝てたはずだ。

日本のホーム戦で引いて守備を固める相手からどうやって得点を奪うか。これは今後もついてまわる課題だね。

それをクリアするには、前半からサイドの選手が今よりも高いポジションを取り、何度もクロスを上げる。中央からのミドルシュートも効果的だ。そうすることで相手の守備を押し込め、スペースが生まれる。ウズベキスタン戦にも途中出場したハーフナーの高さも、ひとつのオプションになる。

ただ、一番手っとり早いのは頼れるストライカーが出てきてくれること。

ある程度の当たりに負けない体の強さがあって、ヘディング、スピード、正確なキックなど何かひとつ自分の武器を持ち、そして、昔のゴン(中山雅史)みたいに泥くさいプレーのできる選手がいればいいんだけど……。

いずれにしても、今の代表FW陣はあまりにも物足りない。ハーフナーはもちろん、李も、ウズベキスタン戦で同点ゴールを決めた岡崎も、絶対的なエースという感じはしないよね。

今回はケガで辞退した森本にしても、それまであまり活躍していたわけじゃないし、今回初招集された田中(柏)や、メンバー外だけど、Jリーグで好調で代表の経験もある玉田(名古屋)らも含め、今はみんな"どんぐりの背比べ"。奮起してほしいね。

(構成/渡辺達也、写真/益田佑一)

セルジオ越後
1945年生まれ。72年の来日以降、指導者、解説者として活躍。
http://sergio-echigo.com


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