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オリジナルアニメ台頭の理由は、魅力的な原作の枯渇?

[2011年10月19日]

今年に入ってから、原作を持たないオリジナルストーリーで作られたアニメのヒットが続いている。

テレビアニメ史上最高のBD売り上げを記録した『魔法少女まどか☆マギカ』をはじめ、『花咲くいろは』『TIGER&BUNNY』『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』などの人気が沸騰。秋アニメでも、『ギルティクラウン』『たまゆら』といった話題作が目白押しだ。時代はオリジナルアニメを求めているのだろうか?

「僕は偶然重なっただけだと思っています。深夜アニメの企画が立ち上がってから放送されるまでには数年を要しますから。『まどか☆マギカ』も、放送2年くらい前には脚本が完成していたのですが、実際の放送時期は制作プロダクションのスケジュールなどを調整して決めました。確かに少し前からオリジナルアニメに力を入れていますが、原作付きもこれまでどおり作っています。個人的に、原作の力に頼らなくても、力のあるスタッフの手でいい作品は作れるはず、という気持ちはありますけどね」(アニプレックス宣伝マン・神宮司学氏)

ライターの多根清史氏も、今年オリジナルアニメが目立ったのは偶然の結果としつつも、「オリジナルアニメを作るからにはそれぞれの理由があってやっているはず。大局的に見れば、2011年という年が、原作を土台にしたメディアミックス商法の転換点になる可能性はある」と語る。

さらに、オリジナルアニメの台頭の最たる理由として“原作枯渇”を挙げる。

「00年代半ばを頂点として、ライトノベルなどのアニメ化がさんざん行なわれてきた結果、魅力ある原作が見当たらなくなった。一方で、『まどか☆マギカ』の脚本を描いた虚淵玄(うろぶち・げん)氏のように、力のある脚本家がアニメ業界に参入してくると、部数も出ていない新しい原作をわざわざ使う必要もなくなってきますよね」(多根氏)

だが、原作を作る出版社側にも言い分はある。現在、ライトノベル市場で好調を維持するレーベルの編集者は語る。

「最近、アニメのプロデューサーと話していると、『〝現代学園もの〟を探している』と言われることがあります。これは、読んで字のごとく現代の学校を舞台にした作品という意味なのですが、なぜそれが求められるかというと、ファンタジー小説は作画も難しくて作るのが大変らしいんです。『ハルヒ』以後のアニメは背景美術などもリアル志向になっていますから、現代学園ものを求める理由はわかるんですが、ライトノベルはもともとファンタジーに強い分野。きっとアニメ化すれば面白い作品はまだまだあるんですよ」

この「原作付きvsオリジナル」という構図。なかなか根が深い問題をはらんでいるようだ。

(取材・文/西中賢治)


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