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ラジオパーソナリティ・小島慶子の“仕事観”「やりたいこと、じゃないんだけど、できることも絶対にある」

[2011年11月30日]

人気ラジオパソナリティの小島慶子さん。“女子アナブーム”に乗れないと悟った彼女が選んだ、生き抜くための道とは?

TBSラジオお昼の人気番組『キラ☆キラ』をはじめ、テレビや水着写真集の発売など、多方面で活躍している小島慶子。〝女子アナブーム〟の全盛期を生き、その渦中で彼女が見て感じた〝シゴトの本質〟、そして〝自分自身〟とは? 「ラジオの女王」が今だから語れる、華やかながらも苦悩した日々―。

***

―小島さんは、女子アナブームが盛り上がりを見せていた1995年にTBSへ入社。女性アナウンサーの価値や役割が変化しつつある状況で、こうした風潮をどのように感じられていたのでしょうか。

「私自身は、そうしたブームにあまりもてはやされていなかったので(笑)、いたって冷静だったと思います。華やかな光の当たる場所はとてもうらやましかったし、さぞかし幸せなんだろうなって思ってました。でも、いわゆる“女子アナブーム”というニーズに合致する人と、そうじゃない人の両方がいないと放送は成り立たないってこともわかっていましたし」

―憧れはあったんですね。

「もちろんですよ。でも、残念ながら自分にその資質がないのは十分わかっていましたからね。とはいえ、まぶしいものはまぶしい。たとえるなら、お姫さまになれないことはわかっているけど、お姫さまっていいなって思うのと同じ心境です。じゃあ、私になれるもので自分の気持ちが満足するものはいったいどこにあるんだろうって。今思えば、女子アナブームのおかげで、そういうことを早くから考えられたのはよかったですね。苦しみながらも健全に(笑)」

―考えた結果、小島さんはどのような方向に進んだんですか?

「看板キャスターを目指してみようと思ったんです。看板キャスターってカッコいいよなって。それで報道の人に気に入られようとか、気づいてもらえるようにわざと『文藝春秋』を開いてみたり(笑)。だけど、実際にやってみるとニュースを読むお仕事も自分が本当にやりたいことではないということがわかってきたんです。

こんな感じで局アナ時代は、自分がやってみたいと思っていた番組にはすべて出させていただいて幸せだったんですが、やりたいこととできることが一致しなかったり、あるいはできることとしなきゃいけないことが一致しないことも多々あって苦しかったですね。だけど、仕事での居心地の悪さや苦しみが、「やりたいこと」「できること」「しなきゃいけないこと」の3つの折り合いの悪さからきているんだと考えられたことは有益だったかもしれません」

―小島さんは昨年、フリーになられましたが、それまでの15年、会社員生活をされて特によかったこと、得たものとはなんでしょうか。

「まず働くってなんだろうって考える時間がたっぷりあったってことですね。ずいぶん時間はかかりましたけど、組織の一員として仕事をするってことは、つまり“与えられた役割をいかに遂行するか”ってことなんだって思うようになりました。例えば、局アナとしてゴールデンタイムの番組にキャスティングされたとします。抜擢(ばってき)された本人からすれば、“自分の才能や人柄やオリジナリティが認められたからだ”と思いたいけど、実際はそうじゃなくて、あくまでもそれは巡り合わせにすぎないんですよね。これはサラリーマンの人すべての悲哀であって、本当はみんな気づいていることなんですけど、取り換え可能であるってことが組織の一員の条件であり前提なんですよね」

―とはいえ、“誰もが取り換え可能であるということ”はわかっていても、なかなか受け入れることはできない気がします。

「確かに若い時はそう思うでしょう。私もそうでした。“取り換え可能”であるなら、仕事のやりがいって何? 人の役に立つって何? 自分でなければできないことって何?って。

だけど、“誰もが認める自分らしさ”とか“組織から必要とされる才能”なんてものはない場合のほうが多いと思ったほうがいいと思うんです。そう理解できれば、目の前にいる人に“オマエは才能ないよ”と言われても、“才能はないけど、やるべきことはあるかもしれない”って、切り替えて考えることができるじゃないですか。むしろそのほうが柔軟な考え方なのかなとも思います。やりたいこと、じゃないんだけど、できることも絶対にある。特別な才能なんてなくても、多少、人の役に立てることはあると思うんです」

―若いうちは、やりたいことと、できることの折り合いがつかないことが多々あり、悩みを抱える人も多いと思います。

「若いうちはいろいろな欲望があると思うけど、欲望と同じ分だけ背は伸びないんですよね。

欲望って青天井だから、みんなもっとすてきな自分になれるはずって思いがちだけど、自分の欲望と同じだけ背が伸びると思ったら大間違い。伸び止まったところで何ができるのか考えたほうが楽だと思いませんか? どこかにいい成長促進剤が落ちていないかって必死に探し回る人生よりも、この程度の身長だけど『おいでよ』と言ってくれる人がいる場所に行く人生のほうが幸せだと思いますよ」

―ご自身の経験をもとに、若いサラリーマンにひとつアドバイスを送っていただくとすると。

「一度、自分の給与明細を冷静に見てほしいですね。ある時、どうして自分にはこれだけの給料が払われているのかなと考えたんです。これはなんの対価だろう?と。結論は、放送局のブランドイメージを維持するため五体と言語を使うのが女子アナである私に与えられた仕事だということ。そう割り切って考えると、どうも自分がやりたいことや喜びを感じることは違うということがハッキリしてきた。結果的に私は個人としてしゃべることを優先するため会社を辞めることにしたんです」

―フリーランスになると、フリーならではの大変さもあると思いますが。

「会社員に比べて大変なこともたくさんありますけど、今は快適にお仕事させていただいています。もちろん15年間、会社員生活をしたからこそ、そう思えるんだと思います。今は自分がしゃべったり書いたりしたことで誰かが喜んでくれたらうれしいっていうひとつのことをシンプルに考えていればいいってことがすごく快適ですね」

(取材・文/石塚 隆、撮影/山形健司)

小島慶子(こじま・けいこ)
1972年7月27日、オーストラリア生まれ。1995年TBSに入社、98年にラジオ番組『BATTLE TALK RADIO アクセス』の初代ナビゲーターを務める。翌年、第36回ギャラクシー賞DJパーソナリティ部門賞を受賞。2009年からスタートした『小島慶子 キラ☆キラ』ではパーソナリティを全開にしたトークで大きな反響を呼んでいる。仕事において絶対に譲れないものは「直感」。


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