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ジョコビッチ撃破で日本人男子最高ランキング24位に! テニスプレーヤー錦織圭「11年シーズンの終盤、大きな自信を手に入れた」

[2011年12月23日]

日本人男子は未踏の世界、世界ランキング20位も見えてきた錦織圭。ジョコビッチに勝ちフェデラーに屈した11月、彼がこの大会で得たものとは?

2011年11月、世界のテニス界を驚かせる出来事が起きた。世界ランキング32位(当時)、テニス界ではまだ発展途上にある日本の若者が、スイス・バーゼルで開催された室内大会の準決勝で世界ランキング1位、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)に勝利するという大金星を挙げたのだ。

若者の名前は錦織圭(21歳)。日本男子史上最年少、18歳で世界ツアーで優勝し、“テニスの王子さま”と騒がれてから3年。今、世界の頂点を目指して戦っているそんな彼が、今シーズンを振り返るとともに、12年最初の四大大会となる全豪オープンと目標である世界トップ10入りについて語ってくれた。

■歴史的勝利の瞬間、何を考えていたか?

―まずは11月の歴史的勝利から伺います。圧倒的な強さを誇るジョコビッチ相手の勝利は世界中のテニスファンを驚かせました。

錦織 ありがとうございます。相手が世界ランク1位の選手だからといって気負うことなく、積み重ねてきた努力に自信を持てて挑めたことがよかったのだと思います。とにかく落ち着いてプレーすること。それと、自分からミスをして自滅することだけはしないように意識していました。

―第1セットを失い、第2セットもセットカウント4-5、第10ゲーム0-30。あと2ポイントでジョコビッチの勝利。そこから第2セットをタイブレークの末、奪取。そして第3ゲームは6-0。気持ちの勝利ですね。

錦織 あの場面をしのげたことで、自分の調子も上がり始めてリズムもつかめました。その後は、とにかく落ち着いて1ゲーム1ゲームを大切に戦っていこうと思いながらコートに立っていました。

―世界ランキング1位のジョコビッチに勝利して、ご自身の世界ランキングも最高24位まで上げるなど、今シーズンは飛躍の一年でした。飛躍できた理由は?

錦織 技術面に関しては特に大きくは変えていません。ただ、ベスト4入りした上海マスターズ(10月)の1回戦で0-6、1-4から逆転で勝ったとき、自分自身でも進化を実感したというか、自分の戦い方というか、何かをつかんだ気がしました。我慢ができるようになったというか、ストロークの打ち合いでも自らリスクを負わなくても勝てるという自信をつかんだ。それが一番大きいと思います。

―今シーズン、錦織さんはサポートするコーチ陣を一新しました。ツアーに帯同するダンテ・ボッティーニコーチ以外に、かつてアンドレ・アガシを世界1位に押し上げたことで知られる名将ブラッド・ギルバートがヘッドコーチに就任。さらに一シーズンを通して活躍できる肉体をつくり上げ、維持するために今弘人(こん・ひろと)トレーナーが加わるなど、チーム錦織は史上最も充実した布陣になりました。

錦織 コーチは3人ともすごくマッチしています。特に世界1位の選手を何人も育てているギルバートからアドバイスをもらえるようになったのは大きいです。今シーズンの最初の頃、ギルバートから「攻撃力だけではこれ以上は上がれない。もっとディフェンス力をつけるように。そうすれば必ず、世界20位、15位を狙える」とアドバイスされました。その言葉は大きな励みになりました。フィジカルトレーニングも、終始サポートしていただけるのは大きいです。

―技術的に伸びた部分は?

錦織 サーブですね。フォームも変えて、よりパワーが出るようになりました。スピードも増したし、プレイスメント(狙った場所に打つこと)も良くなって、サーブでポイントも取れるようになってきています。アドバイスを受けて少し変えてみたら、すごくシンプルに打てるようになりました。

■より上を目指すため、足りないものは?

世界ランキング1位のジョコビッチを破るという歴史的勝利を飾った錦織。しかし、翌日の決勝では、長らく世界のテニス界をリードしてきたベテラン、ロジャー・フェデラー(世界ランキング3位)の前に1-6、3-6で完敗。まだまだ世界トップクラスの壁は厚いことを実感した。目標は世界トップ10入り。そして小学校の卒業文集で書いた「世界チャンピオンになる」こと。その夢を叶えるためには今、何が必要なのか?

***

錦織 フェデラークラスの選手になると簡単には勝たせてもらえません。リスクを回避するスタイルは目指していますが、あえてリスクを負うことが必要な場面もあるように思います。自分からもっと早く展開していかなければ……。それはいい勉強になりました。

―世界トップ10の選手が持っていて、自分に足りない課題は?

錦織 トップになるには、どの大会でも安定した結果を出していかなければいけない。調子の悪いときでも、ある程度の結果を出せるようになること。そのためには、一シーズン通して同じ状態でいられる体、戦える状態をつくっていくことが技術面の進歩以上に大切になってくると思います。そのために今取り組んでいるのが肩のリハビリであり、体幹トレーニングです。世界のトップ選手たち、例えばフェデラーなんかも、ランニングフォームを見るとすごくきれいなんです。体幹が鍛えられているので体の軸がぶれない。あと、自分の場合、サーブを打つときにバランスを崩してしまう傾向があります。そのあたりも体幹を鍛えることで安定させていければ、と思っています。

―年明け、12年シーズンの最初のグランドスラムは全豪オープンになります。グランドスラムでの過去最高は08年の全米ベスト16ですね。

錦織 今回の全豪では初めてシードがついてのグランドスラム出場なので、自分の立ち位置も変わってきます。研究されたりとか相手の自分を見る目もまた変わってきます。でも、シードがつく分、チャンスも広がるので、全米でベスト16に入ったときよりもいい成績が出せるよう頑張ります。

―話は変わりますが、今年は大震災がありました。そのときは?

錦織 ちょうどツアー中で海外にいました。当日、新聞の1面を見て、ショックを受けました。状況が状況だけに「今、自分はテニスをしていていいのだろうか」と、しばらくは葛藤する日が続きました。でも、自分にできる最大のことはテニスで結果を出して日本にいいニュースを届けることだと。なでしこジャパンをはじめ、アスリートにはアスリートにしかできない勇気の届け方があるのではないかと思って、それからは気持ちを切り替えて試合中は試合に集中するよう心がけました。

―7月には被災地を訪問したり、11月には東京・有明でチャリティマッチにも参加しました。

錦織 お話をいただいたとき、なんの迷いもなく「やります」と即答しました。被災地を訪ねて現地の状況も見ていたので、少しでも力になれたらと、シーズン中からずっと考えていました。現地で直接手助けができるわけではないですが、少しでも力になれることは積極的に取り組んでいきたいです。

―では最後に、12年シーズン全体の具体的な目標は?

錦織 まだ大きな目標は立てていませんが、まずは世界ランキングで20位以内に入ることです。11年シーズンの終盤で大きな自信を手に入れたので、この自信を失わずにチャレンジしていけばチャンスは見えてくると思います。

錦織圭(にしこり・けい)
1989年12月29日生まれ、島根県出身。身長177㎝、体重70㎏。右利き。2007年世界ツアーデビュー。08年ツアー初優勝。世界ランキング最高位は24位(シングルス。11年12月14日現在は25位)。

このインタビューの模様は、WOWOWで放送されます!
12月23日(祝・金)11時15分~12時45分
「錦織・クルム伊達 それぞれの世界挑戦2011」
試練を乗り越えた若きエース・錦織圭と、不屈のベテラン・クルム伊達公子。日本のテニス界を牽引するふたりのテニスプレーヤーの2011年を、豊富な試合映像と密着取材で振り返る!


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