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【2012年を達人が斬る!(1)】石破茂衆議院議員「消費増税、TPPは必要。日本の将来が決まる重要な一年だ」

[2012年01月01日]

元・農林水産大臣、そして防衛大臣の石破茂が語るTPP問題と国防。2012年、日本はどこへ向かうのか。そしてその舵を取る政治家は? 若い世代へ「政治家のウソを見抜け」と語る

日本の財政は破綻し、世界は大恐慌時代となるのか? 各地で紛争が勃発し、テロが繰り返されるのか。はたまた、「3・11」以上の巨大地震、津波に襲われ、日本列島が沈没する恐れはないのか。各分野をリードする3人の“達人”が2012年を大予想。ノホホンと正月など迎えてはいられない!

財政、福祉、安全保障、復興と問題山積の日本。2012年、政治・外交の動向を国民待望の“首相候補”、石破茂(いしば・しげる)衆議院議員が熱く語る。

現政権は崩壊する

民主党政権は、12年早々には崩壊の危機に直面するでしょう。消費税は上げない、子ども手当2万6000円など、公約はほとんど反故(ほご)にされ、沖縄の信頼も完全に失われた。国民は「だまされた!」と思っている。それでも、まともな政治をやってくれればいいが、やることなすこと大失敗の連続。前のふたりがひどすぎたので野田さんがマシに見えますが、これも何をしたいのかわからない。

ならば、自民党はどうか。大阪府知事・市長のダブル選挙の結果は「民主党も自民党もノー」という民意で、「自民党よ、頑張れ!」という流れにはなっていない。自民党はハッキリものを言い、まっとうになれるか。問題はそこです。

財政は危機的状況!

消費税は行革と並行して一刻も早く上げるべきです。消費税と福祉の充実はセットなのに、日本は消費税を抑えたまま福祉の水準を上げてきたのだから、今日の財政状況はいわば当然の成り行きです。

TPPに参加しても農業は潰れません。米価維持のために田んぼを潰して、なんで食料の自給力が向上するのか。クルマと同じで、付加価値を上げ、コストを下げれば、世界一おいしい日本のお米は世界に売れるんです。

通常は、景気が悪ければ財政出動で公共事業をやり、金利を下げるのが常套(じょうとう)手段ですが、今はカネもなければ金利も最低でどちらも使えない。

1980年代のバブル経済は、「土地の値段はいつまでも上がり続ける」という、本来あり得ないことを信じたからで、神話崩壊とともに大不況となった。翻って今、ギリシャより財政状況が悪い日本の国債の価格が高く、金利も低いのは、「日本は必ず財政を再建する」と市場が信じているからです。しかし、「日本にはそんな気がない」と思われたとたんに国債暴落、金利高騰という最悪のシナリオが現実化する。

「財政を絶対に破綻(はたん)させない」という意思を明確に示すためにも、財政再建には即刻取りかからなくてはならない。首都直下型地震が起きたときに財政が破綻していれば、日本は本当に終わりです。

日本は海兵隊を持て

ヨーロッパの通貨危機が深刻です。以前ならアメリカがなんとかしたでしょうけど、今のアメリカにその余裕はない。中国が台頭してきたとはいえ、世界の経済危機を救えるほどの力はない。結局、ドイツやフランス、日本といった国々が負担するしかありません。

そして、中東情勢が不透明な今アメリカにはアジアにおける軍事プレゼンスを高める余裕もありません。中国の軍事力が急速に高まりつつあるなか、アジア・太平洋地域の安定を維持するために、日本は韓国やオーストラリアとともに役割分担をしていくしかない。防衛費も増やさなければならないでしょうが、まずは現在の中身を見直さないと。

今回の福島原発事故で、自衛隊には原子力災害に対応する能力が相当限られていることもわかった。しかも、電源が壊れただけで大惨事になると世界中が知った。テロリストはあの事故を見てどう思ったでしょうか。原発警備や放射能除染の能力を高めなくては、核攻撃や原発攻撃に対応することはできません。「防衛の素人」なんて言っている人に任せておいてはならないのです。

沖縄の米軍基地問題も、その本質は日本が海兵隊を持っていないことにあります。海洋国家が海兵隊を持つのは当然。日本も海兵隊的な機能を整備し、憲法に違反しない範囲で任務を与えるべきです。日本が海兵隊を持たないからアメリカに任せ、本土が引き受けないから沖縄にシワ寄せがいく。この現状を打破するため、海兵隊を持つというこれまでになかった決断をしなければ、沖縄の問題も前進しません。

「この人民にして、この政治家あり」

福澤諭吉先生の言葉です。国民主権、議員内閣制では、国民が国会議員を選び、国会議員が首相を選ぶわけです。誰だって税金は安く、年金はより多く、病院は無料で、道路もたくさん造ってほしい。しかし、あれこれ望むのであれば、税金を上げるか年金受給額を減らすか、医療費負担を増やすか、いずれかを受け入れるしかない。どれが一番いい方法か、誰が何を語っているのかを考えて一票入れるのが主権者なんです。

イギリスは昨年キャメロンが首相になり、厳しい緊縮改革を行なっています。もちろん人気はなく、支持率も低い。だが、今の政権を倒そうという国民はいない。なぜなら、自分たちが選んだ首相が公約どおりの政策をやっているから。

一方、日本はというと、政権の座に就いた民主党が、約束したことをまったくやらない。だから、「この政権を選んだ自分たちが間違っていた。解散しろ」となる。近々あると思われる選挙では、同じことを絶対に繰り返してはなりません。週プレの若い読者たちも、政治家のウソを見抜いて、信頼できる政権を選ばなければね。

日本の未来へ向けて、変革へ決断の年

日本は戦後、一丸となって努力し、昭和50年頃には「世界一治安が良く、平和で長寿」と、夢のような国に近づきました。でも、それを維持するには時代に合わせてモデルチェンジしていかなければならなかったのに、そのままきてしまった。その結果が大借金。もう今までのやり方は通用しないということを国民も政治家もしっかり理解する必要があります。

12年はアメリカ、ロシア、中国をはじめ多くの国々で大統領選や党大会などがあり、政権交代もあるでしょう。日本も国民が「何を選ぶか」問われる年になります。消費税、TPP、憲法改正、問題はいろいろありますが、新しいことを始めるなら今しかない。

自民党も、「これまでのやり方では日本はもたない」という現状を国民に正直に言うべきです。

今、何をやらなければならないのか。そのためにはどれだけお金がかかり、いくらの負担をお願いするのか。自民党は国民に向けて発しなければいけない。真剣に語れば4割の人には伝わると思います。逆に、絶対反対という人が4割はいるでしょうが、要は残り2割を説得できるかどうか。それをするのが政治家で、それができれば自民党は復権できる。

私が打って出るかって?

総理大臣も、なること自体が目的なのではなく、あくまで何かを実現するための手段です。その「何か」を実現できるという自信が持てるかどうかでしょうね。

●石破茂(衆議院議員)
29歳で衆議院議員に初当選以来、連続当選8回。自由民主党政務調査会長、農林水産大臣、防衛大臣などを歴任。『国防』(新潮社)、『軍事を知らずして平和を語るな』(清谷信一共著・ベストセラーズ)、『坐シテ死セズ』(西尾幹二共著・恒文社21)など著書多数

(取材・文/宮崎俊哉、山田美恵 撮影/山形健司)


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