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1兆円ギャル市場の理由を電通総研研究員、西井美保子が分析「7割の女性は“ギャルマインド”の持ち主です」

[2012年01月23日]

この不況下、1兆円以上の規模を持つギャル市場。景気回復のカギはギャルマインドにあり、と分析する西井さん

近頃、街中ではひと目でわかるギャルが減った半面、ギャルマインドを持つ女性が大増殖しているという。「もはやギャルは見た目でなくマインド」と語る電通総研研究員の西井美保子氏は「低迷する日本経済の救世主となるのは“パギャル”(半端なギャル)だ」と断言する。

***

―西井さんは社内横断組織「ギャルラボ」に所属されているようですが、なぜ今、ギャルに目をつけたのでしょうか?

「いくつかあるんですが、まずはこの数年『Popteen』や『JELLY』といったギャル雑誌が元気で、いわゆる“赤文字系”と呼ばれる一般女性誌よりも売れているんです。赤文字系の雑誌も、例えばつけまつげやカラーコンタクトといったギャル向けの商品を特集するなど、トレンドが大きくギャルにシフトしています。特に、つけまつげ市場はこの3年間で350%もアップしていて、今後、女のコ向けのマーケティングをする上でギャルマインドは見逃せない要素なんです。そこで2010年にギャルラボが誕生しました。私は立ち上げメンバーで、ギャルたちのマーケティングデータを作ったり、それを基に商品開発やクライアントのかけ橋になるような仕事をしています」

―ギャル向け商品の市場規模はどれぐらいなんでしょうか?

「弊社で算出した結果、ファッション、ビューティ、カルチャーの分野を含めて1兆円程度で、市場は今後も大きくなっていくと思います」

―そんなに大きいんですか!?

「日本全体の消費が落ちているといわれますが、実は消費が落ちているのではなくて、売れているモノを私たちが知らなかったという側面もあるように思えます。特に若い女性の消費ってこだわりがけっこうあってすごく見えにくい。これまでのマーケティングは男性中心だったり、年代で区切ってしまっていたので、彼女たちの消費が埋没してしまっていた。そこを掘り起こしたら、活発な消費が実はあったというわけです」

―当然、流行も彼女たちから生まれることも。

「マストレンドになるモノがギャル文化にはけっこうあって、例えば“あげポヨ”(テンションが上がっている状態)という言葉なんかそうですよね。2年ぐらい前に女子高生が使っているのを聞いたときは“何それ?”と思いましたが、今ではすっかり市民権を得ています。ファッションにしてもアイテムにしても、ギャルはブームを起こしやすい存在なんでしょうね」

―しかし最近、街中にいわゆるギャルって少ないですよね?

「確かにひと昔前の『ヤマンバ』や『着ぐるみ』といった、私たちが“真(ま)ギャル”(真性のギャル)と定義する人たちは少なくなりましたが、最近のギャルは見た目ではなくマインドがギャルなんですよ。つまり、“ギャルマインド”が女子の間で広く浸透しているんです。ギャルマインドとは、『心(ラブ)』『技(デコ)』『体(ガッツ)』の3つで構成されていると考えていて、簡単に言うと、『ラブ』は相手に対する共感で、『デコ』はキラキラ、モコモコしたものが大好きで、“カワイイ”を作り出すのに喜びを感じる傾向。『ガッツ』はイベントや祭りを好み、友達や地元のコミュニティを大事にする傾向です」

―確かに見た目はギャルじゃなくとも、こういう傾向にある女のコはけっこういますね。

「そこで私たちは、ギャル雑誌の編集長やファッションブランドの担当者にヒアリングし、この3つの要素それぞれに当てはまる条件を10項目ずつ計30項目設定し、昨年、18歳から34歳までの女性800人にアンケートをしたんです。それぞれで4項目以上当てはまる人を“真ギャル”、1項目以上当てはまる人を“パギャル”と定義したところ、結果は真ギャルが12.3%、パギャルが55.5%にもなったんです。つまり、実に7割の女性がギャルマインドの持ち主だと判明したんです」

―こうしたトレンドは、男性への影響もあるんでしょうか?

「草食系の次は男性の女子化みたいなことがいわれていますけど、男性のトレンドって女子の一周遅れみたいなところがあるんですよ。例えば男性だと、近頃では“異性モテ”を強く意識してますよね。これは3、4年前のエビちゃんブームのときに女性が男モテを意識したトレンドなんですけど、今の男性は美容感度が高くなってますよね。化粧水を使ったり日焼け止めクリームを塗ったり。あと、スイーツ好きや料理をする男子も非常に多い。先日、私が取材したある男性は、見た目はすごくイカついんですが、部屋に紅茶の缶を並べ、オーガニックに興味を持つなど、ギャルマインドを持っている。今後はそういう男性が増えていくと思います」

―見た目は普通の男性サラリーマンなのに、スマホがデコってたりする人もいますもんね。

「やはり男性も以前と比べれば断然、小ぎれいになりましたし、エステや脱毛をしている男性も珍しくないですからね」

―これは男性のパギャル化なのでしょうか?

「パギャル化というよりもフラット化なんじゃないですかね。一昨年に10代から40代に対し実施した調査だと、自分の性を意識して行動するという人が男女とも2、3割しかいませんでした。女性がしちゃいけないこと、男性がしちゃいけないことのルールが崩れたように思えます」

―そんななか、男性は女性に対しどのように振る舞うことが大事なのでしょうか?

「女性が好む男性像にも変化が出ていて、かつての3高(高収入・高学歴・高身長)から『安信楽近(あんしんらくちか)』にシフトしてきています。つまり仕事が安定していて、信頼できて、一緒にいて楽で、価値観が近い男性を求めている。プラス気遣いも必要ですね。女性は認証欲求が強いので、何を言っても認めてあげることが大事になってくると思います。半面、一番ダメなのはKYですね。今や、ほぼ100パーセントの人が空気を読むような世の中になってきているわけですからね」

―勉強になります。最後に、西井さんは、ひょっとして真ギャルだったんですか?

「ええ、実は高校生のときに……。もうギャルブームも終わっていて、皆からダサいと思われている空気の中で(笑)。なので、ギャルの気持ちが少しはわかると思っているんですけどね(笑)」

(取材・文/石塚 隆、撮影/山形健司)


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