欧州に新天地を求めた代表FW3人のアピール合戦に期待したいね!
欧州の冬の移籍市場も残すところ1週間余り。これから駆け込みでいろいろ動きがあると思うけど、すでに複数の日本人選手が新たに欧州移籍を決めている。
なかでも注目は日本代表FWのふたり、オランダのフィテッセに移籍するハーフナー・マイクと、イングランド2部のサウサンプトンに移籍する李忠成だろう。
これまで多くの日本人選手が欧州でプレーしているけど、ヒデ(中田英寿)や小野(伸二)、最近の長友(佑都)ら、成功したといえるのは中盤から後ろのポジションの選手ばかり。FWはカズ(三浦知良)、城(彰二)、西澤(明訓)、柳沢(敦)、大久保(嘉人)ら、ほとんどの選手が苦戦している。高原(直泰)ぐらいじゃないかな、ある程度のインパクトを残せたのは。
ただ、それもそのはず。FWはほかのポジションと違って、目に見える結果(=得点)を求められるので競争が激しい。たとえ出場時間が短くても"助っ人外国人"として期待される結果を出せなければ、すぐに失格の烙印を押されてしまう。守備的なポジションの選手よりも、海外で成功するのが難しいのは間違いないよ。
でも、だからといって、最初から弱気になる必要は全然ない。ハーフナーと李には、ぜひ日本代表の先輩たちが破れなかった壁を破ってほしいね。
個人的には、ハーフナーは最初からそこそこやるんじゃないかと期待している。大男ぞろいのオランダでは、彼の高さ(194㎝)はあまり武器にならないだろう。でも、もともと高さにばかり頼る選手じゃない。
また、以前オランダでプレーした平山(相太)は1年目(2005-06シーズン)に8点決めている。リーグのレベルは当時より落ちているように見えるし、フィテッセは上位チームなのでチャンスの数もそれなりにあるはず。そのなかでどれだけ数字を残せるか。
一方の李は、イングランドならではのフィジカルサッカーに苦しむかもしれない。どの国でも1部より2部のほうが当たりは激しくて、特にイングランド2部の場合はラグビーに近い(苦笑)。持ち味の運動量を生かして、なんとかチームの1部昇格に貢献できればいいけど、ちょっと心配だね。
いずれにしても、ふたりとも今回は移籍金ゼロでの移籍。獲得したクラブにとってはリスクの少ない"お試し移籍"だ。だからこそ、今度は高い移籍金を払ってでも獲得したいというクラブが現れるような活躍を見せてほしい。
そして、もうひとり僕が注目しているのが、日本代表でハーフナーや李とFWのスタメンの座を争う前田遼一だ。彼も今冬の欧州移籍を狙っていたけど、結局、イングランド2部ウェストハムの入団テストに不合格。磐田残留が決まった。本人は悔しいだろうね。
でも、僕に言わせれば落ち込む必要なんて何もない。そもそも入団テストを受けさせるぐらいだから、相手側の評価は最初からその程度ということ。移籍が決まったとしても、大して出番もないままズルズルと時間ばかり過ぎてしまう危険性もあった。だったら、Jリーグで史上初の3度目の得点王を狙ったほうがいい。
今の日本代表で唯一、スタメンが流動的なポジションがFW。ハーフナー、李、前田の3人が別々のリーグにいながらもお互いを意識し、ザッケローニ監督へのアピール合戦をしてくれれば面白くなるよ。
(構成/渡辺達也、写真/益田佑一)














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