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セルジオ越後の一蹴両断! 第246回「試合に出れない欧州にしがみつくより、さっさと日本に帰るほうがプロ!」

[2012年02月23日]

残念だった本田のラツィオ移籍破談。レアル戦での爆発に期待しよう!

少し前の話になるけど、欧州の冬の移籍市場で、日本人選手にもいろいろ動きがあったね。ただ、チェゼーナからインテルに移籍した昨年の長友のように、ビッグクラブにステップアップを果たした選手はひとりもいなかった。

特に残念だったのは、本田(CSKAモスクワ)のラツィオ移籍が決まらなかったこと。同じイタリアのACミラン、インテル、ユベントスほどではないにしても、ラツィオは歴史も人気もある名門。リーグ自体のレベルも注目度もロシアとは比較にならない。

もし移籍が実現していれば、長友との日本人対決や、ラツィオのライバルのローマでプレーしていたヒデ(中田英)との比較など話題性も十分。日本サッカー界全体が盛り上がっていただろう。僕自身もイタリアでプレーする本田の姿を見たかったよ。

ただ、今回は早くから日本のスポーツ新聞が、まるで移籍が決まったかのように報じていたけど、ポーツ新聞が、まるで移籍が決まったかのように報じていたけど、僕はまったく信用していなかった。そうした"飛ばし記事"は今に始まったことじゃないし、何より本田は昨夏に傷めた右ヒザが完治していない。そんな状態で高額の移籍金を払って獲得するのは、ラツィオ側のリスクが大きいからね。

いずれにしても、これで本田は少なくとももう半年間はロシアでプレーすることになった。本人も残念だろうけど、気を落とさずに、早くピッチ上で本来の姿を見せてほしい。本田が完全復活するかどうか、それは今年、2014年ブラジルW杯の最終予選を戦う日本代表にも大きく影響する。今の日本代表にとって、それだけ彼の存在は大きい。前線で"タメ"をつくれる彼がいることによって、ボランチの遠藤が生きる。このふたりがいないと、日本の中盤は落ち着かない。代役の見当たらない、重要な選手なんだ。

そういう意味でも、欧州チャンピオンズリーグのレアル・マドリー戦(2月21日、3月14日)での本田には注目したい。出場できるかどうかわからないし、相手との力関係を考えれば苦しい試合になるだろうけど、ここでアピールできれば、今夏のビッグクラブ移籍も近づく。少しでも目立って、日本のファンを安心させてほしいね。

本田以外の欧州組に目を移すと、香川(ドルトムント)、長友を除けば、苦戦している選手が目立つ。槙野(ケルン→浦和)、矢野(フライブルク→新潟)など出場機会を求めて日本に戻ってきた選手もいる。家長はマジョルカから韓国の蔚山(ウルサン)現代にレンタル移籍した。アーセナルからボルトンにレンタル移籍した宮市は早速試合に出ているけど、早く結果を出さないとすぐに出番はなくなる。最初の数試合が勝負だろう。

以前も言ったけど、試合に出られないのに欧州にしがみついてサビつくよりも、槙野のようにさっさと日本に帰るほうがプロ。よく「試合には出られないけど、貴重な経験を積んでいる」という言い方をするけど、冗談じゃない。実際、過去にそうやって"経験だけ"積んできた選手が、Jリーグでどれだけ活躍したかという話だ。

以前に比べれば、欧州にいる日本人選手の数は増えた。でも、イングランド、スペイン、イタリアのいわゆる三大リーグで常時試合に出ている日本人選手の数は以前とほとんど変わっていない。それが日本サッカーの現実だということを忘れてはいけないよ。

(構成/渡辺達也)

■セルジオ越後
1945年生まれ。72年の来日以降、指導者、解説者として活躍。


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