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総合格闘技のメジャーリーガー・岡見勇信。その強さの秘密とは?

[2012年03月01日]

2006年よりUFCへ参戦し、世界王者に最も近い日本人として期待される岡見勇信選手

世界で最も過酷なアメリカの総合格闘技イベント「UFC」。このイベントにレギュラー参戦し、日本人として唯一大きく勝ち越している男――それが岡見勇信(ゆうしん)だ。紆余曲折を経て“総合格闘技界のメジャーリーガー”になった岡見の強さに迫る!

――高校時代は柔道をやる傍ら、プロレス志望だったとか?

はい。最初はオリンピックで金メダルを獲ろうと思っていたけど、すぐ挫折しました(苦笑)。僕は神奈川県のいたって普通の高校に通っていたんですけど、強豪校と比べると練習の量や質が足りなかったように思います。プロレスは、新日本プロレスの入門テストを2度受けたけどダメでした。1度目は永田裕志さんに『目がなっていない』と指摘されたんです。本気度が足りなかったんでしょうね。

――その後、総合格闘技の道を志すわけですが、デビュー当初は勝ち続けてもなかなかチャンスに恵まれませんでした。当時、全盛を誇っていたPRIDEでも1勝しているけど、2戦目の声はかからなかった。悔しくなかったですか?

いや、僕はけっこう楽観視していたんですよ。有名になりたいという思いより、ただ単純に強くなりたいと思って総合格闘技を続けていたので。

――大事なのはステータスやお金じゃないと?

そこの価値観はずっとブレていないですね。幸い日本の大舞台に上がれないときでも、ロシアやアメリカで強い選手と対戦することができました。あの経験がなければ、今の僕はなかったでしょうね

――どんな個性であろうと、勝ち続けたらその選手を認める。そういう価値観をアメリカ人は持っていますよね。

勝利というものに対して、純粋に評価するという姿勢がありますね。最初はブーイングを浴びていても、勝てば次第に声援に変わっていきますから」

――だからこそUFCでは1勝の重みがとてつもなく大きい。連敗したらリリース(解雇)される選手も多いですよね。

そうですね。どこで戦っても1勝は大事だけど、UFCは特にシビア。常に結果が求められる。でも、僕はそこがわかりやすくていいかなととらえています。勝てば自然と上がっていける。競技者からしたら、すごくやりがいがある舞台です。

――ブーイングにはもう慣れました?

全然気にならなくなりましたね。右から左へ聞き流せる。でも、海外で戦うことが当たり前になっているので、日本大会で声援が飛んだら、逆にやりにくいような気もします(笑)。

――UFCで日本人選手の多くが苦戦しているなか、岡見選手は10勝3敗という好成績(2月20日現在)。当然ファイトマネーは上がった?

UFCは、勝てばギャラがどんどん上がっていくし、スポンサーもついてくる。選手が戦いやすい環境をつくってくれている組織だと思います。でも、ファイトマネーはドルなので、昨今の円高は痛いですね(苦笑)。

――先日までポートランドにあるチーム・クエストで2ヵ月に及ぶ長期キャンプを張っていました。このチームは実力派チェール・ソネンらが所属する名門中の名門。ここでのキャンプは4回目でしたが、その成果は?

一度行っただけではわからないことってたくさんある。今回も練習中に『あっ、こういうことだったのか!』と突然気づいたり、勝手に体が動いたことがありました。でも、それができたのは今までの下積みがあったからでしょう。向こうで練習していると、熟練を要する技術など、本当に大事なものはなかなか手に入らないと実感します。

――現地でのコミュニケーションは英語で?

格闘技のことに関してはある程度理解できる。とにかく片言でも身振りでもいいから、自分のやりたいことを伝えることが重要ですね。最初の頃は僕も遠慮していた部分があったけど、それだったらわざわざアメリカに滞在している意味がない。文法より熱意ですよ(笑)。

――昨年8月、岡見選手はブラジル大会でアンデウソン・シウバが保持するUFCミドル級王座に挑戦。2ラウンドKO負けという結果でしたけど、あの一戦はどう受け止めています?

練習で自分を追い込むのはいつものことですけど、精神的にちょっと追い込みすぎてしまった感はありましたね。打倒アンデウソンにかける気持ちが強すぎて、楽しみながら練習するという感覚を忘れていたんですよ。そのせいで視野がどんどん狭くなってしまった。

――すぐ立ち直れた?

試合映像を見返したら情けなくなりました。周りも慰めてくれたけど、それはそれで逆にツラくなったり(苦笑)。当然落ち込んだけど、どん底からまた這い上がらなければいけない。負けても前に進めば、何か見えてくる。これまでの経験から、それはすごく感じますね。どんな職業でも同じだと思うけど、ポジティブに考えないとやっていけないでしょう。

――現在のUFCはどんどん技術が進化しているため、あらゆるシチュエーションを想定して対策を立てないと勝てない。

対策を立てるのは重要だけど、その前にきちんとした下地をつくっておかないとどうにもならない。レスリングができない選手に『テイクダウンしてくれ』と指示を出しても対応できないじゃないですか。事前にあらゆる細かい技術レベルを上げておくことが必要不可欠でしょうね。

――最近のUFCはアメリカでボクシングを凌駕するほどの人気ですが、すんなりと日本人に受け入れられると思います?

観客としてUFCを観戦した経験もあるけど、あれほど興奮できるイベントはないですよ。PRIDEともまた違って、UFCにはUFCの形がある。純粋にスポーツとして認知してもらえるのが理想ですね。日本に大リーグが来たら素直に喜ぶプロ野球ファンもいるじゃないですか。そういう感じになってくれたらうれしい。一番大切なのは日本大会を継続させること。僕らが大会を盛り上げて、勢いをつけられたらいいと思います。

(取材・文/布施鋼治、撮影/長尾 迪)

岡見勇信(おかみ・ゆうしん)
1971年 7月21日うまれ。30歳。神奈川県出身。
02年「PRE-PRIDE.4」で優勝しデビュー。
03年アブダビコンバット日本予選男子88㎏未満級で優勝。
06年「UFC62」でアラン・ベルチャーと対戦、UFC初陣を勝利で飾る。
10年「UFC122」で強豪ネイサン・マーコートに勝利、ミドル級王座挑戦権獲得。
11年「UFC134」でアンデウソン・シウバのミドル級王座に挑戦するもTKO負け。
http://ameblo.jp/yushin-okami/


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