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当たれば数十億円。「アニメ町おこし」、成功するのはどこだ?

[2012年04月11日]

千葉県鴨川市を舞台にした『輪廻のラグランジェ』。『らき☆すた』をきっかけに、アニメで町おこしする自治体が増えている(c)ラグランジェ・プロジェクト

地方を題材にしたアニメで、町おこしを図る自治体が増えている。千葉県鴨川市を舞台にした『輪廻のラグランジェ』(第1期は12年1~3月放送、第2期は同7~9月放送予定)や、静岡県下田市を舞台にした『夏色キセキ』は、放送前から現地とアニメ制作側が関わりを持ち、コラボ商品の展開や現地企業との協力が行なわれている。

こうしたアニメ町おこしが世間的にクローズアップされたのは、07年に放送された『らき☆すた』がきっかけだろう。舞台となった埼玉県久喜市(当時は鷲宮町)の行政に問い合わせ、経済波及効果を算出したところ、放送後3年間で推定22億円の経済効果が認められた。

また、『戦国BASARA』に登場する実在の武将・片倉小十郎にゆかりのある宮城県白石市は、歴女ブームなども手伝って、放送後2年で推定4億を超える経済効果があった。

「ただ、僕らファンの印象としては、成功した自治体って良くも悪くも“行政後追い”だった気がします。作品の人気、立地の良さなどから、たくさんのファンが聖地巡礼に訪れるということがあった上で、そのファンを“もてなして”くれるような町でないと、なかなか成功しないんじゃないかな。僕らは作品に描かれたそのままの姿の街が好きなのであって、いきなり企業が出てきたり、街の景観が変わってしまったりするのは、本末転倒ですから」(日本各地を聖地巡礼に訪れるファン)

実は、アニメ町おこしの可能性については、すでに官庁から「コンテンツツーリズム」という提案がなされている。簡単に言うと、名産品や名所といった「モノ」ではなく、コンテンツの持つ「イメージ」や「物語性」を地域への呼び水にするという提案であった。

その原点に立ち戻るならば、新しいアニメ町おこしとは、まずはその地域にある物語を生かすものではないだろうか? そういった意味では、近未来を舞台にしたロボットSFながら、沖縄という土地の歴史とリンクしつつ物語が進むと予想される『エウレカセブンAO』は、アニメ町おこしという点でも期待できるかもしれない。

(取材・文/西中賢治)

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