週プレNEWS TOP 連載コラム セルジオ越後のサッカー「一蹴両断!」 セルジオ越後の一蹴両断! 第253回「鹿島とG大阪の不振の原因は、主力の世代交代にある」

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セルジオ越後の一蹴両断! 第253回「鹿島とG大阪の不振の原因は、主力の世代交代にある」

[2012年04月13日]

ともに絶不調のG大阪と鹿島だけど、両チームには決定的な差がある!

Jリーグは予想どおりに開幕から"だんご状態"になっている。仙台、磐田が好調だけど、独走する力はない。選手層が一番厚く、まずまずのスタートを切った名古屋が徐々に順位を上げ、優勝争いをリードする展開になるだろう。

気になるのは、強豪のG大阪と鹿島の不振だ。原因ははっきりしている。両チームとも主力の世代交代をしなければいけない難しい時期にあって、それがスムーズにいっていない。

G大阪は遠藤、二川、明神、加地と黄金時代を支えてきたベテランたちにまだ頼っている状態。特に今季は遠藤の動きがいまいちなのが痛い。彼は日本代表同様、G大阪でも替えのきかない選手なので影響が大きいね。

鹿島も主力の野沢、田代が神戸に移籍し、小笠原などベテラン頼みの状態。柴崎、大迫、山村などチームの中核を担なうべき若手はそろっているけど、まだ力を発揮しきれていない印象だ。

ただ、同じような問題を抱えている両チームには決定的な差がある。それはフロントの腰の据わり方だ。

G大阪はわずか5試合でセホーン監督と呂比須コーチを解任。"二頭体制"は最初から機能せず、それぞれが選手を集めてミーティングを行なうなど、選手も困惑していたと聞く。解任はやむなしだ。でも、僕に言わせれば、彼らを連れてきたフロントの責任のほうが大きいと思う。

10年間の長期政権で実績を残してきた西野監督を切ってまで招聘したい監督だったのか、そこに大きな疑問が残る。結局、強化部長も辞任し、内部昇格で松波コーチを監督に昇格させた。方向性がブレているし、準備不足だったと言わざるを得ないよ。サポーターが怒るのも無理はない。

まあ、西野体制が長く続いて、監督人事の勘が鈍っていたのかもしれないね。戦力的に見れば、このまま下位に沈みっぱなしということはないだろうけど、昨年末の西野監督解任騒動から続くフロントの迷走は心配。昨季までの浦和同様に、フロントが落ち着かないチームが結果を出せるわけがないからね。

一方の鹿島もチーム史上最悪ともいえるスタート。ただ、昨季からチーム状態はよくなかったし、そこは割り切って、じっくりと立て直そうとしているように見える。もちろん、焦りやいら立ちはあるだろう。でも、長年、結果を出してきた経験が生きていて、方向性にブレがない。

ジョルジーニョ監督にはリーダーシップもカリスマ性もある。かつてチームの黄金時代を支えた大物にはサポーターも簡単に「辞めろ」とは言わない。フロントも外国人補強など監督のサポートに動いているし、最終的にはG大阪よりも順位を上げてくるだろう。

ただ、ジョルジーニョ監督の下で時間をかければ、以前のような強さを取り戻せるかというと、そこは疑問。チームを牽引すべき外国人選手がパンチ不足だ。鹿島はブラジル路線を継続していて、今後もその伝統、哲学は守るべきだとは思う。

とはいえ、日本の不景気とブラジルの好景気が相まって、以前のようなレベルの高いブラジル人選手を獲得するのは難しくなっている。オーストラリアや韓国などアジアにももっと目を向けることを考えたほうがいいかもしれない。

もっとも、それは鹿島に限らず、今のJリーグ各クラブに共通した課題なんだけどね。

(構成/渡辺達也)

■セルジオ越後
1945年生まれ。72年の来日以降、指導者、解説者として活躍。


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