食事もアトラクションも全てタダ。しかも世界中から集まった美女だらけの最新型巨大クルーズで、ハイチ、ジャマイカ、メキシコの3ヶ国を巡る「西カリブ海7泊8日」の旅が、最安料金で800ドル(約6万4000円)から! こんな夢のようなツアーに、世界中から予約が殺到しているという。
“The Nation of W h y N ot”(願い事がなんでも叶う夢の国)のキャッチフレーズがついたこのクルーズ船は、ロイヤル・カリビアン・インターナショナル社の「オアシス・オブ・ザ・シーズ号」。世界最大級サイズの全長は361mと米軍のニミッツ級空母より長く、総トン数はタイタニック号の5倍弱の約22万t。乗客定員5400人、乗組員2200人。総建造費は約1120億円。21個のプール、24店のレストラン、1300名収容のシアターと600名収容のアクアシアター、人工サーフィン場、アイススケートリンク、フットサルコート、パターゴルフ場、公園、遊園地と、船上はもはやひとつの“街”だ。
そして船内では、フルコースのディナーも、ピザやハンバーガーも、プールやジャグジーも、アイススケートショーやミュージカルなどのアトラクションも、全部ツアー代金に含まれている。買い物、アルコール類を除けばお金を使うことはほとんどないのだ。
なぜ、こんな夢のような旅が実現するのか? 勘のいい方ならお気づきだろうが、これは「カジノ船」。ニューヨークのタブロイド紙『ウィークリー・ワールド・ニュース』のニール・マクギネス編集長が明かす。
「運行会社は乗船料で儲(もう)けようなんてケチな考えじゃない。収益の大半はカジノだよ」
夢のツアーは、カジノで負けてくれる金持ちのおかげ成り立っているというわけだ。ということは、「絶対にツアー料金以外使わない!」との強い気持ちで、現金さえ持っていかなければ安心?
「その考えは危険だね! 船の中では現金は使えず、すべての支払いは“シーパスカード”という身分証明を兼ねたクルーズ期間限定の限度額無制限カードで支払うんだ。ダイヤでも高級時計でも、免税で買い放題。もちろんカジノの賭け金も制限なし。100万円単位の大勝負だってできちゃうよ。自制心は強いほうかい?(笑)」(マクギネス編集長)
自制心を乱すもうひとつの要因が、船内の美女たちだ。彼女たちはここでセレブ男性と恋に落ちることを夢見て、世界中から集まってくる。格安でバカンスを楽しみながら、連日、船内各所で開かれるドレスコードのパーティに参加しているのだ。つまり、お金を使わない男には目もくれない。
ひとりさみしく7泊8日を過ごしても驚異的なコストパフォーマンスであることは間違いない。もちろんカジノに手を出せば、もっとエキサイティングできる。チケットの確保は大変だが、男なら一度は乗りたい“夢の船”だ。
(取材/近兼拓史)




























