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細田 守「宮崎駿になりたくてアニメをやってるわけじゃない!」

[2012年07月28日]

―エロスの話はよくわかりました(笑)。では、なぜ母親の物語を作ろうと思ったんでしょうか?

細田 きっかけはすごく身近なことで、子供ができた周りの夫婦たちに影響されたんです。面白いもので、ものを作っていくとだんだん足元のことに興味が向いてくる。『サマーウォーズ』だって、うちの奥さんの親戚に影響されて、奥さんの実家のある長野を舞台に「親戚が集まって何かする話」を書いたのが発端ですから(笑)。普段の食卓で出るような話題の中に、かえって世界の広がりみたいなものを感じるんです。

―ちょうど本作の制作中に東日本大震災が発生しましたが。

細田 ええ。しかも、子供を連れた花が東京から田舎に引っ越すシーンの絵コンテを切った直後に、あの地震が起こって……。だから、「今住んでいるこの場所が荒野になったときに、子供を抱えて自分たちはどこに向かい、どう生きればいいのか」っていうことを強く意識せざるを得ませんでしたね。

―東京を追われて田舎へ向かう花たちの行動は“疎開”を思わせます。しかも、向かった先の土地は、圧倒的な自然と濃密な人間関係に取り巻かれた、新参者には厳しい場所で……。

細田 あそこは、僕の生まれ育った富山県上市町(かみいちまち)がモデルなんですが、出身者としては“都会の人が思うほど田舎って甘くないぞ”という思いがありまして(笑)。コンビニもなく不便な上に虫だらけだし、地域のコミュニティから一歩でも外れると生きていけない。まさにサバイバルです。花が引っ越した当初、近所のおばさんから芋をもらうシーンがありますが、あそこで対応を間違えると、もう終わり。「ああ、こういうときにちゃんとできる人が主人公でよかったなぁ」なんて思いながら、コンテを切りました(笑)。

― そんな場所で、花のふたりの子供、姉の「雪」と弟の「雨」は、人間とオオカミの中間のような“おおかみこども”であることに悩みながら成長していきます。これは、ゲイや特殊な趣味を持つ、「マイノリティ」の物語とも受け取れますが……。

細田 う~ん。僕はマイノリティを描いたつもりはないですね。だいたい、マイノリティ、マジョリティっていう区別をする人自体が僕は信用ならない。自分はマジョリティ側に立っているって思っているからこそ、大津のいじめ事件のようなひどいことができるんでしょう? でも本当は、誰しもがちょっとずつ違った資質や趣味を持つマイノリティ。そのことを自覚し、「自分は人と違う。おかしいんじゃないか?」と悩みながら生きる人のほうが描きがいがあるというのかな。そのいじらしさこそ、人間らしいと思います。


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