ひとり暮らし男子の食生活のマストアイテムといえば冷凍食品。深夜でも手軽に空腹を満たせるのはもちろんのこと、最近は「チンするだけ」で名店の味を楽しめることをウリにしたグルメな商品も増えてきた。
一方で、化粧品業界でもオールインワン商品が人気らしい。「1回つけるだけ」で化粧水・乳液・美容液・クリーム・マスクまでをカバーしてしまう便利なクリームが、女子の間ではバカ売れしているそうだ。
ほかにも「計るだけ」で減量できるダイエット本、「聞くだけ」で上達できる英会話グッズなど、「○○するだけ」というキャッチコピーをよく目にする今日この頃。いまや消費スタイルのすみずみで“ラクチン+高クオリティ”がキーワードになっているのだ。
こうした流れのなか、サントリー酒類(株)が2月27日、お酒の“ラクチン+高クオリティ”商品を発表した。それが3月19日から全国で発売されるRTSシリーズだ。
RTSとは「Ready To Serve」のこと。氷入りのグラスに「注ぐだけ」で本格的なお酒を楽しめるというもので、海外ではすでに人気商品になっている。
このように手軽さがウリのRTSシリーズだが、味はかなり本格的だ。例えば、「ドライレモン」と「グレープフルーツ」という2つの味を用意する「-196℃ ロックスタイル」には、果実まるごとの美味しさを届けるために、果物を-196℃で急速凍結する「-196℃製法」という新技術が使われている。
この-196℃製法はサントリー独自のもので、すでに特許も取得している。凍結することで果実の美味しさを劣化させることなくキープできるうえに、パウダー状に粉砕してからウオッカに漬け込むので、香りなどの成分まで文字通り「まるごと」閉じ込めることができるという。まさに、飲料メーカーならではの本格派だ。

見た目もカッコいい「-196℃ロックスタイル」。特許製法で果実のフレッシュな味わいを実現している
このRTSシリーズ、3月19日にはカクテルの「モヒート」と「カイピリーニャ」という第1弾商品が発売され、その後も、アセロラの風味がすっきり爽やかな焼酎「ふんわり鏡月 アセロラ」(4月2日発売予定)、新しいスタイルのフレイバーウオッカ「-196℃ ロックスタイル」(4月9日発売予定)、ウイスキーに紅茶を加えた「トリススウィートティー」(4月9日発売予定)など、なかなか自宅では作るのが難しかった本格的なお酒が、順次ラインナップに加わっていく。
最近は、ハイボールや缶チューハイなどアルコール度数10%以下のアルコールがヒットしているが、一方で「より深くお酒を楽しみたい」というニーズに応える商品が少なかった。RTSシリーズは、アルコール度数10%~20%の商品が充実しており、お酒に興味を持ち始めたライトな人たちから、もっと気軽に専門的なお酒を楽しみたいという通(ツウ)の人たちまで、幅広い層に受け入れられそうだ。
週末の晩酌タイム、1週間ガンバった自分へのささやかなご褒美に、発泡酒ではなく本格的なお酒というのも悪くない。もちろん、コレがあれば仲間との自宅飲みも楽しくなりそうだし、彼女がいれば自宅がバーラウンジに変身だ。「-196℃ ロックスタイル」の希望小売価格は300mlで476円(税抜)。コストパフォーマンスにも優れたRTSシリーズ、男の使いドコロは多そうだ。
(取材・文/小山田裕哉)
■サントリー「RTSシリーズ」
http://www.suntory.co.jp/rts/

左から「トリススウィートティー」「トリスハニー」「モヒート」「カイピリーニャ」「-196℃ロックスタイル ドライレモン」「同グレープフルーツ」「ふんわり鏡月 アセロラ」