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アメリカによる北朝鮮・金書記長の“除去”作戦が始まっている

[2013年04月22日]

北朝鮮が対話をめぐる駆け引きを始めている。4月18日には米韓両政府に対して、国連制裁決議の撤回など3条件を提示。核を保有したまま、有利な形での譲歩を引き出そうと躍起だ。

一方のアメリカは表向きは北朝鮮に核放棄と対話を要求しつつ、水面下では最悪の事態に備えた“危機管理シミュレーション”や、金王朝を揺さぶるための“陽動・攪乱(かくらん)作戦”を進行させている。外交ジャーナリストの手嶋龍一氏はこう解説する。

「アメリカは条件付きながらも北朝鮮に対話を呼びかけていますが、唯一の例外は北朝鮮が内乱状態となり、金正恩第一書記が核を使った攻撃などを企てた場合。在韓米軍などが核兵器、中距離弾道ミサイル、原子炉などの施設を制圧し、金第一書記の身柄を押さえることを想定した作戦計画が準備されています」

北朝鮮に詳しいジャーナリストの惠谷治(えや・おさむ)氏は、現在行なわれている米韓合同軍事演習「フォールイーグル」に米空軍のステルス戦闘機F-22ラプターが参加した背景をこう分析する。

「在韓米軍は2003年、北朝鮮の崩壊を威嚇や陽動などの謀略によって促進させる『作戦計画5030』を策定。2005年6月にはステルス攻撃機F−117ナイトホークが平壌に侵入し、急降下と急上昇を繰り返して金正日総書記の宮殿に爆音を轟かせました。今回も、F-22が同様の任務を遂行したのはほぼ確実です」

また、事態を深刻にとらえたアメリカが、先手を打って金正恩を“除去”する可能性を指摘する声もある。元時事通信社ワシントン支局長の小関哲哉氏はこう語る。

「オバマは『核なき世界』演説で2009年にノーベル平和賞を受賞しましたが、その後、世界の現実は逆方向に向かっています。理想主義者の彼の中には、『正義に反するもの、核で生き残ろうとするものは断じて許さない。神の名の下に鉄槌を下す』という信念があるのではないか。ビンラディン暗殺のときも、オバマは“Justice has been done.”(正義は実行された)と宣言しています」

米在住で元米陸軍大尉の飯柴智亮(ともあき)氏は、“金正恩除去作戦”の実行可能性についてこう語る。

「ビンラディン暗殺の際、カウボーイ気質のアメリカ国民が大喜びしていたのを覚えているでしょう。あのときと条件的な相違はありますが、今回も可能性は案外高いかもしれません。少なくとも、アメリカ人が最も好むタイプの作戦であることは間違いない」

ビンラディン抹殺の機運が高まった1990年代末に初動で仕留め損ねたアメリカは、それから執念の追跡に約10年を費やし、9.11テロなど多くの犠牲を生んだ。その反省と教訓を背景に、キューバのカストロ前議長をして「50年前のキューバ・ミサイル危機以来、最も深刻な核戦争の危機」と言わしめる現状を「看過しない」と判断する可能性は十分にある。

(取材・文/本誌軍事班[協力/世良光弘 小峯隆生])

■週刊プレイボーイ18・19特大合併号「米軍の金正恩爆殺計画 サージカル・ストライク作戦の全貌」より


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