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禁止法の改正案提出で注目される“児童ポルノ”の定義とは?

[2013年06月03日]

5月29日、国会に提出された児童ポルノ禁止法改正案。これが今、大きな注目を集めている。その内容に踏み込む前に、実は10年以上の歴史を持つ日本の「児童ポルノ禁止法」について、基本的な知識を整理しておこう。

そもそも「児童ポルノ禁止法」とは、1999年に「性的搾取、性的虐待から児童を守る」「児童の権利を擁護する」という目的のもと、議員立法によって成立した法律。児童ポルノの提供および、それを目的とした製造や所持などを禁止したものだ。

この法律では18歳未満を“児童”とし、その「児童が性交もしくは性交類似行為(口淫全般)をしている(1)」、「児童が他人の性器等(局部、胸、肛門)を触ったり他人に触られたりしている(2)」、そして「衣服のすべて、もしくは一部をつけない児童の姿(3)」、これらで「性欲を興奮させ又は刺激するもの」を指している。この中で(3)は定義が曖昧として、たびたび議論になっている。

なお、2013年5月30日現在においては、実在の児童(男女問わず)を撮影した写真やビデオなどが対象となっており、マンガやアニメ、CGといった“創作物”は含まれない。

では、それがどのように改正されるのか。今回の改正案で最も大きなテーマは、児童ポルノを「所持」することに関する罰則規定だ。

【何人も、みだりに、児童ポルノを所持し、またはこれに係る電磁的記録を保管してはならない(罰則なし)】

【自己の性的好奇心を満たす目的で、児童ポルノを所持した者、児童ポルノに係る電磁的記録を保管した者は1年以下の懲役または100万円以下の罰金】

これらの条文が加わる。つまり、「児童ポルノを所持するだけ」なら罰則はないが「性欲を満たすために所持」したら罰せられるということ。写真などの“紙媒体”だけでなく、パソコンのハードディスクやDVDなど、電子媒体に保管すること(電磁的記録)も規制の対象として明文化される。

本来であれば、法律の世界では「何人も、実行の時に適法であった行為又は既に無罪とされた行為については、刑事上の責任を問われない」(日本国憲法39条)のが原則。しかし、今回の改正案の場合は“所持している”という状態自体が法に触れることになるので、過去に発売された写真集やマンガ、アニメ、ゲームであっても、持っていたら逮捕、罰金の可能性がある。

このように、罰則範囲を非常に広く定義し直すことになる改正案。今のうちからパソコンのハードディスクや本棚をチェックしておいたほうがいいかもしれない。

(取材・文/昼間たかし)

■週刊プレイボーイ24号「児童ポルノ禁止法改正案が“ヤバイ”これだけの理由」より


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