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体臭が原因で居酒屋副店長をクビ。これってアリ?

[2013年08月20日]

アベノミクスの3本の矢のひとつ「成長戦略」に盛り込まれるとされる「解雇規制の緩和」。これにより、これまで手厚く保護されていた正社員ですら、容易に解雇される時代がやってくるかもしれない。

なんとも不安にさせられるが、実は規制緩和前の現在でも世の中にはさまざまな解雇が横行しているという。クビの悲劇はどんなふうに襲うのか? 多様な解雇事例のなかから、「体臭」が原因で解雇されたというケースを紹介しよう。

「先月まで居酒屋の副店長を務めていましたが、クビになりました。体臭が原因です。僕がその店で勤務するようになって以来、バイトは何も言わずにすぐ辞めていくし、『臭い』とのクレームが相次いで、常連も来なくなったと……。売り上げも落ちていて、その原因が全部『キミの体臭にある』と言われたんです。『治療を受けろ』との命令を拒んだら、『ならば解雇だ』と。

こんな差別的な扱いってありますか? 体臭が強いのは自覚してますが、お客さまに迷惑をかけるほどではないとも思っています。店は好きなので、辞めたくはないんです!」(居酒屋社員・29歳)

こんな理由での解雇は果たしてアリなのだろうか? 労働問題に詳しいジャーナリストの金子雅臣(まさおみ)氏に聞いた。

「非常に言いにくいのですが、このケースでの解雇は致し方ないと言わざるを得ません。実は飲食店では似たような事例が意外に多いんです。その際に焦点になるのが、『本当に臭いのか』、それとも『周りが騒いでいるだけか』。

このケースでは客からのクレームという客観的な証拠があるので、やはり体臭が店に実害を与えていたのでしょう。店側には『治療を受けさせる』『そのために休職を認める』などの対応が求められますが、この人はそれも拒んでいる。別の仕事を選んだほうがいいかもしれません」(金子氏)

このように本人にまったく悪気はなくとも、「客観的・合理的理由」があれば解雇は妥当とされる。労働者にとっては厳しい現実だが、このようなことも頭に入れつつ、迫りくる“解雇の嵐”に備えなくてはならない。

(取材・文/興山英雄)


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