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福島の女性ラジオパーソナリティ・宍戸慈が語る「放射能と出産」

[2013年10月16日]

笑顔を絶やさず話す宍戸慈さん。札幌と福島と全国をつなぐラジオ番組『カラカラソワカ』を担当

これは、福島に暮らしていたごく普通の20代の女性が、原発事故という想像を絶する事態に巻き込まれ、混乱し、泣き続け、しかし自分の目と耳と心で人とつながり、語り、真実の愛と出会い、そして再び自分の未来を取り戻していくドキュメンタリーである。

■放射能の恐怖に、死を覚悟した日

福島県郡山市で被災した夜、宍戸慈(ししど・ちか)さんがひとり暮らしの部屋に帰ると、電気もガスも水道も止まっていた。地震の情報も入らないので、自身がパーソナリティを務めているラジオ局へと向かった。しかし、夜になりほかのパーソナリティは帰宅してしまい、彼女は急遽、もうひとりのパーソナリティと朝までしゃべり続けることになった。

「この不安な夜はみんな一緒。避難所にいる人は隣の人に声をかけて、眠れない夜は手を携えて乗りきりましょう」

しかしそのときは、原発が危機的な状況にあることなど想像もしていなかった。そして翌日の昼過ぎまでしゃべり続けた彼女が、つかの間の仮眠から目覚めると、スタッフがこう告げた。

「原発が爆発した」

何を言っているのか理解ができなかった。だがテレビでは、水素爆発で建屋の屋根が吹き飛ぶ福島第一原発1号機の映像が繰り返し流れていた―。

***

当時の状況を彼女は「地獄のようだった」と振り返る。

「ものすごく怖くて、今すぐにでも逃げ出したかった。でもガソリンは残り少ないし、とか考えている間も地震速報は流れ続け、地元の消防団からは崩壊した建物の場所や断水しているエリアなどの緊急情報がひっきりなしにラジオ局に飛び込んできて。私だけ逃げますとは言えませんでした。私はこのままここで死ぬんだなと覚悟しました」

それから約10日間、彼女は不眠不休で放送を続けた。当時の音声は今も残っている。

「福島第一原子力発電所内の線量は1015マイクロシーベル。この数字をどのように理解したらいいのでしょう」

マイクロシーベル。正しくは「ト」が抜けている。だが、この間違いを当時、誰が指摘できただろう。そうした未知の世界に日本は突入していた。


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