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中国・漢民族はウイグル族をどう見ているのか? 現地の意外な声

[2013年12月03日]

中国のアキレス腱、それが少数民族をめぐる軋轢(あつれき)だ。今年10月に発生した天安門爆破事件も、中国共産党支配に対するウイグル族の反発と見られている。

約14億人もの人口を誇る中国。その9割を漢民族が占める一方で、55の少数民族も暮らしている。彼ら少数民族に対する弾圧や差別、偏見があることは容易に想像できるが、実態はどうなのか。ノンフィクション作家・安田峰俊が現地の声を伝える。

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「天安門の爆発事件の一報を聞いたときに、『犯人はウイグル族だろう』とすぐに思いました。彼らは何を考えているのかわからず、どんな事件を起こしても不思議ではありません」(北京市内のIT企業で働く男性・34歳)

事件の際、街では当局の発表前からウイグル族の犯行を疑う声が多く聞かれたという。広東省の経済特区・深せん市で大手金融機関に勤務する女性(30歳)もこう話す。

「とにかく怖い、という印象です。以前は市内にウイグル族の出稼ぎ者が多くいて『彼らはスリや強盗をするために大都市に来た人たち。近寄ってはダメ』と両親に言われて育ちました。近年は都市整備が進み、ウイグル族の数が減ったので本当にホッとしています」

一般庶民と比較して、ずっと裕福で広い視野を持つはずのエリート層の間にすら、少数民族への強い嫌悪感がある。しかも、この認識は両親の世代から長年にわたり伝えられているようなのだ。

中国人が自国の社会問題を批判し、日本で話題になった政治マンガ『中国のヤバい正体』(大洋図書)の著者・孫向文(そんこうぶん)氏は、中国の庶民の認識をこう話す。

「ウイグル族を敬遠したい気持ちは僕にもあります。『特権』の話もよく聞きますね。彼らは軽犯罪なら警察に逮捕されにくい、少数民族なのでひとりっ子政策が適用されずに子孫をどんどん増やせる、国の政策で大学入試の合格点が低く設定されている。こんなに優遇されているのに、彼らはなぜテロや反乱を起こして、善良な市民の生活を脅かすのか? それがまったく理解できないため、よけいに怖く感じてしまうんです」

ここまで読んで、意外に思った人も多いかもしれない。漢民族が抱いているウイグル族のイメージは、差別意識というよりも、「優遇されている」「怖い」「何を考えているのか分からない」という偏見が多くを占めているのだ。


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