マハタGETへ! 水平線から昇る朝日が輝く

というワケで、ターゲットを白身の絶品魚・マハタにしぼった週プレ釣り部。釣り船を千葉・勝浦港に発見し、早速出動!

***

4月12日(土)、朝6時、晴れ。北西の風8m、波0.6m。9時時点での予想は、北の風7m、波0.6m……。早朝はやや強い風が吹いているが、昼にかけて徐々におさまってくる。いざ、出港!

向かうは、松部港真沖の三本松という岩礁帯。ここは昔から豊穣な漁場として、勝浦周辺の一本釣り漁師が操業しており、水深は30m~60m。至る所に切り立った岩礁が散らばっていて、いかにも根魚(ロックフィッシュ)がいそうな場所だ。

沖に向け走ること約50分、エンジンがスローダウンした。釣り場所に着いたのか、船長は魚探を見ながら、よさげな根(岩礁帯)を探し操船している。

私もポータブル魚群探知機「探見丸」(SHIMANO)を起動する。おおっー、スゴい! 海底の起伏が鮮明に映っている。まるで中国・桂林の山々を見ているようだ。

画面に映るのは、船底にある振動子から電波を発射して捉えた画像。つまり、船直下の起伏の高さのみが判別でき、前後と左右はどうなっているのかわからないのだが、根ガカリを最小限に留めることが可能。なにより魚の反応が映像で映ることがありがたい。

東の空がうっすらと茜色に輝いてきたころ、各々が準備へ。私と釣り友・K氏を含め6名の釣り人が釣り座(座席)へ散らばる。釣り座に関しては、さまざまな条件で有利な場所が変わるが、今回はお祭りのリスクが少ない四隅、ミヨシ(船の先端に向かって一番前)の左右を陣取ることにした。

緊張の第一投目は爆釣の前兆?

【使用タックル】 竿:SHIMANO製ジョグブロスB632R 1.91m ライトジギング用の1ピース竿 リール:SHIMANO製フォースマスター400(超小型電動リール) 道糸:PE0.8号 リーダー:DUEL製ナイロンフロロ20LB(7号) 仕掛け:信照丸謹製仕掛け(幹糸10号、ハリス8号90㎝、シマアジ針16号) エサ:活きマイワシ(15㎝前後の中葉イワシ) オモリ:100号(ステ糸4号50㎝)

長丁場に耐えるため軽量化を図ったタックル

起伏の激しい岩礁帯廻りの釣りでは、根ガカリに対応するため、常に道具を手持ちにすることが基本だ。つまり、できる限り軽量なタックルが有利となる。この日の私のタックルは、竿155g+リール385g+オモリ(100号)375g+糸及び仕掛け約10g+イワシ30gで、計955gだ。

約1kgの道具なら、長時間手で持っていても耐えうる軽さ。昨今の釣り具の発達(軽量化)には目覚ましいものがあるのだ。

■いきなりの引きに幸運の予感

「では、最初はここでやってみましょう! 水深は48m、どうぞっ!」

船長の合図で緊張の第1投目。

ゴツゴツした岩礁帯に、ほどなくオモリが着底。糸のたるみを巻きとり、底から1mほど離すとイワシの泳ぐ動きが釣竿に伝わってくる。しばらくすると、イワシの動きが活発になったような……?

張っていた糸が緩んだ! まさか誰かとお祭りしてしまったのか、と少し竿を立ててみると、なにやらもやーっとした重さが。少し巻いてみると、しっかり伝わってくる重量感。

まさか初っ端からマハタ? 何が釣れたのか!?

「これはマトウダイだっ!」

すかさず電動リールのスロットルを絞ると、ウィーンウィーンと小気味良く巻かれるなか、ときおり重くなって、巻きが弱くなる。確かな重さに大型マトウを期待。やがてうっすらと魚体が見えてくると、そこに映るのは、やはり大きなマトウダイ! それも腹の肝がパンパンの良型だ! 無事に釣り上げ、後ろを振り返ると、K氏も同様にマトウダイを上げていた。本命ではなくとも、一投目からこの結果、今日はいい日だ(ニヤリ)。

続く2投目も、早速クンックンッと竿先にアタリが。ヒラメかなと思いながら、あわてず少し待つと、またもやクンックッという感触が。一旦待って、次のタイミングで大きく竿を上げると、

フッ……

あぁー残念! アワセが早かった。巻き上げたイワシを確認すると、やはり筋状のヒラメの歯形がついていた。

弱ったイワシを新しいのと交換。再度投入するも、9時を回ったところでアタリがさっぱり遠のいてしまった……。

(5月10日配信の第3回に続く)