4月1日の放送開始以降、何かと視聴率が取り沙汰されているフジテレビの新番組『バイキング』。

初回放送こそ視聴率6.3%とまずまずの“船出”だったが、4月15日の放送回では2.7%まで急落。1985年10月15日に前番組『笑っていいとも!』が記録したフジのお昼枠最低視聴率2.8%を32年ぶりに更新してしまったのだ。

さらに低迷は続き、4月22日放送回では2.4%を記録。いまだ逆風が吹き荒れているのである。

「視聴率ばかりがおもしろおかしく報じられていますが、もともとお昼の新番組は一般に浸透するまで苦戦することが多いんです」

そう話すのは、上智大学文学部新聞学科・碓井広義教授(メディア論)。確かに『バイキング』のライバルである、『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)や『ひるおび!』(TBS系)も最初から視聴率がよかったわけではない。両番組ともスタート直後は視聴率2%台を記録し、打ち切りの噂もあったほどなのだ。

「『バイキング』は視聴率の“風評被害”が大きいけど、おもしろいコーナーも多々ある。特に注目しているのは、月曜日放送のコーナー『生中継!日本全国地引き網クッキング』。サンドウィッチマンが全国を飛び回り、地引き網で捕れた魚を料理する企画で、中継ならではのハプニングもあり、見ていて飽きません」(碓井氏)

続いて、火曜日レギュラーのビッグダディこと林下清志氏にもオススメのコーナーを聞いてみた。

「火曜日の『スピードランチの店』は今までになかった切り口。47秒で提供するデミグラスハンバーグとか、やっぱり気になるでしょ。あとは金曜日放送の『Yahoo!検索急上昇バイキング』だね。毎回タメになっています(笑)」

これは前日の検索急上昇ワードをランキング形式で紹介し、その中から話題の人物やトレンドを取り上げる企画。ちなみにダディが5度目の結婚をしたときも、ランキングに入り、すぐに撮影クルーが飛んできたという。

最後に視聴率についてダディに尋ねると……。

「現場でも話題になってるけど、『今のところはね』みたいな感じで、みんな笑い飛ばしているよ。まぁ長い目で見ていてください」

(取材・文/高篠友一)