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SNS全盛の現代社会で、「世間の目」との上手な付き合い方は?

[2014年08月26日]

「現代では、複数の“世間の目”に対応するスタイルを身につけなければならない」と指摘する竹内一郎氏

人間社会で暮らしている以上、われわれは絶えず、他人の“目”に晒(さら)されながら生きている。それゆえ、人は時に「世間体」を気にして窮屈な思いをすることがある。

世間体というのは古くからある言葉だが、フェイスブックやツイッター、LINEといったSNS全盛の今日、形を変えて多くの人々にまとわりつくものでもある。

ベストセラー『人は見た目が9割』で知られ、今回『なぜ私たちは他人の目を気にしてしまうのか』を上梓した竹内一郎氏に、現代における世間体のあり方、そして周囲の目との付き合い方を聞いてみた。

―今回、「世間体」をテーマに一冊書こうと思ったきっかけはなんだったのでしょう?

竹内 時代の変化とともに、「世間の目」という言葉のもつ意味が変わってきたなと感じたのが、今回の本を書き始めた発端です。キリスト教やイスラム教など一神教の文化が根づいた海外の国では昔から、人々が常に“神が見ている”と意識することで倫理が守られてきました。それが私たち東洋人の場合は、神様の代わりに他人の目が倫理観を育むのに大きな役割を果たしてきた経緯があります。最近は日本人論を俎上(そじょう)に載せることが少ないですし、この機会にまとめてみたいと思ったんです。

―SNS全盛の昨今は、世間の目と深く関わり合っている時代でもあるという視点が非常に興味深いです。

竹内 日本人というのは、非常にネット利用者の割合が高い国民です。しかし、本来はフェイス・トゥ・フェイスで行なってきたコミュニケーションがネットに置き換わったことで、ある種のリスクも増したと私は感じているんです。私たちは普段、相手の表情や口調などからさまざまな情報を読み取っています。例えば相手から何か不審な雰囲気を感じ取ったら、あまり深入りしないよう配慮したり。ところがネット上のコミュニケーションでは、そういった非言語の情報が存在しません。空気を読むことができないというのは、やはりデメリットですよ。

―確かに、テキストだけで行なわれるメールやメッセンジャーでのやりとりは、たまにとても無愛想なものに見えます。

竹内 そうでしょう? 日本語は早くも奈良時代に確立し、その後長い時間をかけて磨き上げられてきた言語です。言語自体が早期に確立された分、日本人はちょっとした表情や所作で、きめ細かに気持ちを表現する術(すべ)を身につけてきました。欧米人に言わせれば、日本人の物言いは曖昧(あいまい)で態度をはっきりさせない民族のようですが、実際はそうではありません。日本人同士が顔を突き合わせて話をする際には、ちょっとした所作で細かな機微を伝え合い、読み合っていますよね。


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