1979年に誕生した『機動戦士ガンダム』は、この35年で多くのアニメ作品とともに数々の名言を生み出してきた。そのなかから珠玉の言葉たちをピックアップ!

名言01「オヤジにもぶたれたことないのに!」アムロ・レイ(『機動戦士ガンダム』より)

ブライトに叩かれた際に発したひと言。軟弱さが抜け切らない物語初期の彼を象徴している。ガンダム以前のアニメ主人公は熱血&ポジティブが王道であり、このネガティブキャラは斬新だった!

名言02「そんな大人、修正してやる!」カミーユ・ビダン(『機動戦士Zガンダム』より)

クワトロ(シャア)をぶん殴る際に発した。若者の持つ“大人へのいら立ち”が爆発した瞬間。吹っ飛ばされながらシャアが「これが若さか」と心の中でつぶやくが、こちらのセリフも有名!

名言03「憎しみを生むもの……憎しみを育てる血を、吐き出せ!」ジュドー・アーシタ(『機動戦士ガンダムZZ』より)

最終話、ラスボスのハマーンに向かって咆哮(ほうこう)! ネアカな彼の言葉だからこそ重い! 激戦の末、ハマーンが「帰ってきてよかった」「強い子に会えて」とジュドーを認めながら散る演出も秀逸

名言04「νガンダムは伊達じゃない!」アムロ・レイ(『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』より)

νガンダムで小惑星アクシズを押し返す際のひと言。その後、シャアに「だから世界に人の心の光を見せなけりゃならないんだろ!」とも言い、実際に人の心の光で“奇跡”を起こす!

名言05「ソロモンよ! 私は帰ってきた!」アナベル・ガトー(『機動戦士ガンダム0083STARDUST MEMORY』より)

この言葉の前に「多くの英霊たちが無駄死にでなかったことの証のために」とも。これらの一連のくだりは、一年戦争で苦汁をなめ、3年間、機を待ち続けたガトーの武人たる矜持(きょうじ)を感じさせる!

名言06「おかしいですよ、カテジナさん!」ウッソ・エヴィン(『機動戦士Vガンダム』より)

憧れのお姉さんだったカテジナが敵軍に寝返り、狂い始めた姿を見て嘆きの絶叫。『機動戦士Zガンダム』のレコア・ロンドも敵方へ転身するが、カテジナとの共通点は“女でありすぎた”こと!

名言07「こぉの、馬鹿弟子がぁ!」東方不敗マスターアジア(『機動武闘伝Gガンダム』より)

歴代ガンダムシリーズのなかでも最高に破天荒な人物が、最終決戦にて主人公ドモンを一喝。余談だが、彼は巨大人型メカを生身で蹴散らすことができ、たぶん全ガンダムキャラ中、生身で最強!

名言08「お前を殺す」ヒイロ・ユイ(『新機動戦記ガンダムW』より)

本作のヒロインなどに発した言葉。目標達成のため非情になる彼の性質を如実に表現! ただし、彼は作中で何人かに「殺す」宣言をしているが、言われた者は誰ひとり死んでいないぞ!♪

まだまだある!ガンダム名言集!

名言09「ガンダム売るよ!」ガロード・ラン(『機動新世紀ガンダムX』より)

ジャンク屋などで生計を立てる彼がガンダムGET! お気楽な性格がにじみ出る。ちなみに『機動戦士ガンダムZZ』のジュドーとはジャンク屋、ネアカ、赤ジャケットと共通点が多い

名言10「心外ですな。自分とて木の股から産まれたわけではありません」ノリス・パッカード(『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』より)

ヒロインの恋を指摘した後の言葉。「木の股」なる表現が逆に女っ気を感じさせないぞ! 渋さでいえば『機動戦士ガンダム』のランバ・ラルにも匹敵するが、両者の違いは女っ気の有無だろう

名言11「人の英知が生み出したものなら、人を救ってみせろーっ!」ロラン・セアック(『∀ガンダム』より)

核の恐怖を知りながらも、人類を救うために核を使うという決断を下したロランの名言! 彼はけっこうモテるのだが、のほほんとした普段と、このように勇ましい姿のギャップがモテの秘訣!?

名言12「殺されたから殺して、殺したから殺されて、それでホントに最後は平和になるのかよ!?」カガリ・ユラ・アスハ(『機動戦士ガンダムSEED』より)

敵対していたカガリとアスランが無人島に漂着。キラを殺した(と思い込んでいた)ことを懺悔(ざんげ)するアスランに向けて発した言葉。憎しみが憎しみを生む“戦争”という行為の根源を問う至言

名言13「俺がガンダムだ!」刹那・F・セイエイ(『機動戦士ガンダムOO』より)

刹那にとってガンダムは救世主。その存在に信奉して到達した心理状況が“俺=ガンダム”だったもよう。ちなみに、本作には敵対するガンダムに「この気持ち、まさしく愛だ!」と叫ぶ武人も!

名言14「俺はスーパーパイロット、アセム・アスノだ!」アセム・アスノ(『機動戦士ガンダムAGE』より)

父親のような“Xラウンダー”の才能がないことを卑下していたアセム。だが隊長の死によって迷いを吹っ切り、ノーマルな人間としての最高峰パイロットである“スーパーパイロット”に覚醒!

名言15「見せてもらおうか、新しいガンダムの性能とやらを!」フル・フロンタル(『機動戦士ガンダムUC』より)

シャアの名言と酷似した言い回しを「シャアの再来」と呼ばれる男が口走る。ほかにも「当たらなければどうということはない」など、シャアファンをワクワクさせる思わせぶりなセリフが!

(取材・文/昌谷大介、牛嶋 健、千葉雄樹[A4studio])

■週刊プレイボーイ41号「16ページ大特集 機動戦士ガンダム 怒涛の35年史」より(本誌では、最新かつヨダレもののガンプラ厳選キットを紹介! ヒストリーからトリビア、関係者インタビューも!)