自宅全焼に離婚…と立て続けにニュースを振りまいたビックダディこと林下清志氏

まさにビックリ……あっと驚く話題を提供し続けてきた、あのビッグダディこと林下清志氏の家が10月5日、全焼したというニュースに呆然。

週プレは昨年も事あるごとにダディを直撃、インタビューしてきたが、安否は? 生活は?  幸いにもケガ人はいないというが同居していた家族、そして4月に結婚したばかりの新妻・三由紀さんはどこへ!?

早速、一路、盛岡へ…「ほねつぎ盛岡屋」があった場所へ向かった。

現場はきな臭いにおいが立ち込め、道路には黒くなった木片が散らばる。腰掛けて話を聞いた治療台はもちろん、壁も2階も崩れ落ち、向こうが見渡せるほど焼けて見る影もない。

しかし、本人は一体どこに? 近隣住民に尋ねるも、報道レベルの情報は全員が知っているのに、行き先どころか誰と一緒に住んでいたかも知らないという。そして、火事の後に挨拶もないと不満を漏らす住人まで…。近所づきあいは円滑とはいえなかったようで、仕事も順調ではなかったらしく、ますます心配。

盛岡に駆けつけると家屋はご覧の通り全焼…

実はそのダディ、なんと行き違いで東京へ番組の収録で向かっていた。そこで都内へ急ぎ戻ったら…今度は離婚報道! というわけで、ようやく掴(つか)まえた本人に真相を直撃した!

―立て続けにホットなニュースで驚きました。既に離婚されていたとか?

ダディ ホットっていうから火事のことかと思っちゃったよ(笑)。

―ス、スイマセン、そちらは後ほど…。

ダディ 三由紀さんとは最初から長くは暮らしてなくて、盛岡に5日いたら東京に1週間…と、そういう生活だったんですよね。

―そんな生活に疲れてしまった?

ダディ そんな期間でもないじゃないですか、たった何ヵ月かくらいで(笑)。

―まさか浮気とか?

ダディ 俺は浮気は一回もしたことがないんです!

―三由紀さんが、前妻の美奈子さんのことを気になさったりとかは…?

ダディ あったあった(笑)。最初の嫁は俺の元カノが気になるし、美奈子さんも三由紀さんも…なんで歴代の嫁はそうなんだと(笑)。でもそれが離婚の原因ではないですね。価値観の違いです。俺と三由紀さんの価値観はほとんど一致してたと思う。その中でどうしても譲れない部分が折り合わなくて。じゃあお互いが大事にするモノを大事にしようと。

ジャンケンで決めた結婚

―人間は幸せにならなければいけないと、著書にもありましたね。

ダディ 幸せになる“権利”があるとかじゃなくて、幸せにならなくてはいけないんですよ! そしてね、誰でも幸せになれるんですよ。基準などないので、幸せと思えるかどうかなんです。

―今回の離婚も双方の幸せのため?

ダディ 幸せと思える道を模索していく中での結論で、ケンカ別れではないですし。結婚、離婚なんてのはペーパー的なやりとりだけですからね。そもそも何も知らない状況で一緒になってましたから(笑)。会って20時間後には結婚しようって。

―早すぎ! そもそも結婚の決め手は?

ダディ ジャンケンで負けたから。

―なんすか、それ(苦笑)。それで即決できる「女の魅力」的なものが!?

ダディ 俺は“女性のタイプ”は全くないんですよ。嫁さんになった時点で少しずつカワイくなっていくのであって。三由紀さんもどんどんカワイくなっていく途中だったけど、仕方ないよね。

―では離婚はいつ、どちらから切り出した?

ダディ 切り出したのは俺だけど、「じゃあ、もう別れようか」「そうだね」くらいのやりとりで、届けを出したのは8月に入ってからみたい。北区(東京都)から通知がきて知ったという(笑)。まあ、『キヨシさんといる時間は楽しかった』って言ってくれてるし円満な離婚だと思います! 息子は『また早かったなあ』なんて言ってますけどね(笑)。

―息子さんといえば、今はどういう生活形態なんですか?

ダディ 長男(新志)と次男(熱志)と3人で住んでます。春の時点で娘2人(柔美、詩美)は奄美の高校で学生寮に入り、その下の娘(都美)は横浜の母親のところから中学に行き始めました。四男(源志)は高校を辞めてプロレスに入り、今は福岡でもうひとりの息子(武志)と同じ所で働いています。

家が燃えても相変わらずなノリの一家

相変わらずの調子で話すビッグダディ

―で、また新しい環境になった矢先に火事とは…。火元は1Fとのことですが。

ダディ 当日の現場検証では、警察と消防の一致した見解として漏電だと説明を受けました。

―知人も一緒だったとか?

ダディ たまたま県外(秋田)から来ていて。1階に寝ていたそいつが目覚めたおかげで気づくのが早かった。危機一髪だったので、ヘタすれば飛び降りるしかなかったです…。早くに天井が崩れ落ちたのも良かったですね。

―て、天井が?

ダディ 壁だけで煙突のようになったので、まっすぐ火が上って横に延焼しなかった。不幸中の幸いでした。でも “全焼”って、たった漢字2文字だけど、ホントに全部燃えちゃいましたね。まぁもともと焼けて悔しいものなんて持ってないんでね。今は全財産が片手で足りるんですよ。携帯と充電器。財布だけは買いましたけどね、ダイソーで(笑)。

―トレードマークのメガネも焼けてしまったんですね…。

ダディ 普段、ウチに現金はないんですけど、たまたま支払いのためにマネージャーから給料を前借りしてたんです。息子にしてた借金も早速返したんだけど、それも全部燃やしちゃった。家が燃えるのを一緒に見ながら「俺はちゃんと金返したからな!?」と確認したという(笑)。

―家もお金も燃えてるのに相変わらずノリが明るい…。

ダディ うちの家族は精神的なダメージは受けてないですね。現場検証から開放されて、トランプでもするかと言うと、息子たちが「いいねぇ!」「よーし、燃えるぞ!」と言って俺にひっぱたかれるという(笑)。

―すかさず自虐ネタですか!

ダディ 娘もLINEで「大丈夫?」ってメッセージくれたけど、「大丈夫じゃねえよ! ビックリしすぎて49歳で初潮がきたよ」「あっそう、わかんないことあったらなんでも言って」という明るいノリで。

近所には「クソくらえ」な態度だったが…

―番組で見る以上にたくましすぎ! その後はサウナにご滞在とか?

ダディ 野宿する場所も見つけてたんだけど(笑)。雨だし、サウナに2泊して今は漫画喫茶にいます。半額以下でシャワーも浴びられますしね。息子はそこからアルバイトも行ってます。その漫喫代もマネージャーからの借金なんですけどね(笑)。

―どこかに身を寄せる選択肢は?

ダディ 盛岡なんで身内はいるんですよ。でも「人の世話にならずにこの局面を乗り切ろう」と、息子と3人で早々に意思確認したんです。迷惑をかけまいと思ってもかけてしまうものなんで、そこは最低ラインで決めておこうと。ただ、家財道具の火災保険が入ってくれれば、あそこを更地にして返せればいいなと。

―漫喫に滞在している現状で!?

ダディ たとえ、お金が入ったとしても俺が稼いだ金じゃないんでね。気持ちの問題というか…火事に関係した人の嫌な気持ちが少しでも薄らいでくれれば。

―確かに近所の方も、延焼はなかったとはいえ不満はありそうでした…。

ダディ この時期の盛岡、結構寒いんですよ。裸足で飛び出したんですが、近所の人が靴や衣類を持ってきてくれたりと優しいんですよ。“クソ食らえ”な態度で暮らしてたのにね(苦笑)。まだ顔を合わせた人に頭を下げたくらいなんで、戻ったら一軒一軒回ろうと思ってます。

―今後の生活はどうするつもりですか?

ダディ 今日も午前中、物件を探してたんですよ。

―今、都内ですけど、盛岡で整体院再開するのでは?

ダディ いえ、都内で探しています。もともと拠点を盛岡にして、都内に出てこようと思ってたんですよ。家も焼けてしまったし、今月末にも始めたいんですけどね。仕事しなきゃ食っていけないからね!

ビッグダディの今後は?

―でも、著作が売れて巨額の印税が入ったのかと…。

ダディ 1千万円くらい入ったけど、これまで何度も助けてくれた友達が困ってたんで丸ごと渡しちゃったんです。

―ほ、ほんとですか…豪快すぎる!

ダディ もちろん全部じゃないけどね。今年はその税金を払わなきゃいけないから、本が売れて借金が残ったという…。

―そもそも芸能活動と整体院のどちらにウェートを置いてるんですか?

ダディ 芸能界で稼いでると思われますけど『バイキング』くらいだったし、いまだに本業のほうが大きいです。でも、その知名度を利用して都内で仕事しようというのが自分でもヤラシイねぇと(笑)。

―では今後は都内でバリバリ稼ぐつもり?

ダディ いえ、都内にきても2年くらいを考えてます。その頃には子供たちも一段落するので、自分のことだけ考えてゆっくりする生活をしたいね。俺は飲みに行く習慣もなくて、去年くらいからようやく時々行けるようになって。海のそばなんかでぼーっとしたい…。

―まさかの隠居宣言! でもまたすぐ結婚したり…?

ダディ 否定はしませんね。今回もないと思っていたけど結婚したし、全くないとは言えません!

―でも、ひとまず災難を物ともせず、ダディ節が健在でひと安心!

ダディ 俺は困難に真正面から立ち向かったことはないけど、逃げたりもしないし。まぁ、淡々とやるだけですよ。

自宅が全焼したというのに、以前と変わらぬ語り口のダディ。波瀾万丈すぎる人生はまだまだ続く…のか!?

まずは都内で心機一転、ダディは元気にキメてくれました!

(取材・文・撮影/明知真理子)