ピピ島着くなり、すぐビーチ。夕方&天気悪いから白っぽいけど透明度は高い! カニに指挟まれた!

サワディカー! タイは広いな大きいな! すっかりお気に入りになったラオスから、またまたバンコクに戻ってグッドレートの隠れ家で両替。タイバーツを握りしめ、大好きなビーチサイドに南下します!

タイのビーチ・リゾートといえば、プーケットやパタヤなどが有名だけど、私がまずやってきたのはバンコクから900km南、夜行バスで16時間の場所にあるクラビタウン

ガイドブックによると、クラビは“手つかずの自然が残る秘境”。写真で見たアオナンビーチの青さには、世界一周を始める前からずっと憧れてた!

ところが……実際に見た海の第一印象は……「はて、目の覚めるような青い海は何処(いずこ)?」。目の前に広がるのは、そこそこキレイだけど、今まで目にしてきたパラダイスのような写真とはほど遠い海。わかりやすく言えば、ハワイのほうがキレイ!

加工なのか、過去の写真なのか知らないけど、旅をしていると写真と現実の景色が違うことは珍しくない。ときには夢が崩れることもあるけど、逆に写真以上のものだったときには何倍もの感動がある。

クラビのアオナンビーチ。海好きの私にはもの足りない青

ならば、こちらはどうでしょう。絶対に行きたかった「ピピ島」は、レオナルド・ディカプリオ主演『ザ・ビーチ』の舞台となったマヤ湾のある場所。楽しみィ~♪

ボートではイケメンフランス人グループと知り合いになって、「この中の誰かと恋に落ちたら私はタイからフランス直行かー。かわいい子供が生まれそう」と妄想。ピピ島への楽しみに色づけした。

にぎやかな港に降り立つと、しつこくない爽やかな客引きに囲まれる。クラビよりイケイケのピピは若い観光客も多く、Wi-fi環境も良い。ピピ島への確かな相性を感じ「長めに滞在しちゃおかな」とゴキゲンで到着祝いにビールを注文したところ、「た、高い……」。バンコクの倍。そりゃそうだよね、島だもん。

ピピ島のビューポイントからはひょうたん型の島とふたつの海が見える絶景!

魚の大群にどつかれた!

翌日は数ヵ所の島を周るツアーでアイランド・ホッピング。骸骨顔のタイ人“スカル船長”率いるツアーボートには、泣き虫娘を連れた中国人家族と、自撮り大好き中国人女子グループ、わがままスペイン人パパ率いる家族と色白イングランドボーイズ、ベジタリアンな激細西洋人カップルなどなど…と、総勢12人の異色文化の船員たちが乗り込んだ。

骸骨顔のスカル船長と

雲行きは怪しかった。そう、天気もメンバーも。そんな私の気持ちとはよそに、“セントマリーシャ号”は出発した。

日没までに数ヵ所周るツアーはとってもタイトで、船が出るとすぐにひとつ目のシュノーケルポイント。「潜れ!」と言われても、朝食ビュッフェを食べたばかりの腹パン船員たちはノロノロと腰が重い。

「早く飛び込め! ガッハッハ。」とスカル船長。急かされて飛び込むと、スカル船長は私に向かって魚のエサのパンを投げてきた。すると………!

黄色と水色の美しい魚が現れた!→“たわむれる・たたかう・にげる”どうするマリーシャ?コマンド入力前に、すかさず魚の攻撃!大群にどつかれるマリーシャ!

“にげる”マリーシャ!しかし回り込まれてしまった。マリーシャに痛恨のダメージ!「ヤバイ! 水飲んだ! 溺れる~」

ピピ島シュノーケルにて、魚の大群にどつかれる

戯(たわむ)れるはずが、結局「逃げる」を選んですごすご船へ引き返す。「魚見れただろう? ガッハッハ!!」。スカル船長の親切心はワイルドだなー。マリーシャのレベルは0のまま。でも、ピピ島は予想どおりのキレイな海だった~~!

その後も船は次々に、まぶしすぎて目が開かないほどキレイなバンブー島や、攻撃的な猿のいるモンキービーチ、モスキート(蚊)島という怖い名前の島を回り、そのたびに船長に「潜れ!」と指令を出され、もうクタクタ~(笑)。

ホントに猿がいるモンキービーチ

夢にまで見たマヤ・ベイは……

シュノーケルはお腹いっぱいの私たちだったけど、クライマックスが残ってる! 「最後は映画『ザ・ビーチ』のマヤ湾だ! サンセットを見に行くぞー!!」。

しかし、谷を越え、怪しげな茂みを進み、目の前に現れたのは……ガーン!! なんと観光客だらけの浅瀬の湾。期待いっぱいでたどり着いた人々はため息と苦笑とともに、一応って感じで記念撮影をしては引き返していく。

これまた映画とは全く青さの違うマヤ・ベイ

きっと人がいない時のマヤ・ベイはディカプリオも沈没したくなるくらいキレイなところだったんだろうなー……。観光地化されるってのはこういうことなんだろう。

陸に戻ると、夜は西洋人たちのお祭り。みんな汚いバケツに入れた通称「バケツ」という酒を飲み、ビアポンという、ボーリングのように並べたカップにピンポン玉を入れられたらイッキ飲みというゲームに興じ、深夜まで大騒ぎして過ごす。

名物のバケツというお酒

ビアポンに興じる欧米人たち

私にいたってはスカル船長のスパルタのおかげで、まるで部活帰りの学生。イケメンフランス人がせっかく夕飯に誘ってくれたのに、体力の限界でパッタイをすするのが精一杯。「彼の瞳もエメラルドカラーの海も、超絶キレイだったな~」。でも、めまぐるしく過ごしたピピ島は結局、恋する暇もなかった。まるで夢の中にいるような気分でフワフワしてたのは、ただ単に熱中症になっていたのかも……と今では思います(笑)。

【This week’s BLUE】ひさびさのジャパンブルー発見! 旅中に見つけるとなんかうれしい! タイ語で書かれてるので全く理解できませんが(笑)

●旅人マリーシャ平川真梨子。9月8日生まれ。東京出身。レースクイーンやダンサーなどの経験を経て、Sサイズモデルとしてテレビやwebなどで活動中。バックパックを背負う小さな世界旅行者。【http://ameblo.jp/marysha/】Twitter【marysha98】