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四十路ファイター・吉田善行が大晦日さいたまスーパーアリーナに出陣、その生き様とは!【格闘技ノンフィクション】後編

[2014年12月26日]

30歳でプロデビューし戦績は17勝6敗。7つのKO(TKO)勝利と6つの一本勝ちがある

格闘家の全盛期は30歳前後と言われているが、40歳を迎えた吉田善行(よしだ・よしゆき)は現在6連勝中で、大晦日にはさいたまスーパーアリーナでメインイベントを張る。

その先に見据えるのは、世界最高峰UFCへの再挑戦だ。四十路になり、なお夢を追い続ける格闘家の生き様をノンフィクション作家、田崎健太が活写した――。(前編はコチラ)

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タイタンFCライト級王者マイク・リッチとの試合では、吉田善行(よしだ・よしゆき)が日本を出る前から不可解な出来事が起こっていた。

タイタンFCと吉田は6試合契約を結んでいたが、個別の試合契約書、今回のタイトルマッチの契約書が送られてこなかった。試合の契約書に吉田がサインしたのは、試合前日の計量後だった。ホテルに戻るバスに乗る途中、急かされるように書類にサインさせられたのだ。

この試合の経緯を現地のコミッショナーに報告する必要もあるだろうと、後から吉田は契約書の控えを手に入れた。すると、そこには契約体重は266ポンド(約120キロ)と書かれていた。これでは相撲取りである。

またアメリカでは通常、試合の5日以上前には現地入りする。金曜日の試合に合わせて、吉田は遅くとも月曜日にはフロリダに着きたいと考えていた。ところが試合の2週間ほど前に送られてきた航空券は火曜日の深夜到着となっていた。せめて1日前倒しできないかと連絡したが、変更できないという返事だった。

吉田がタイタンFCへの参戦を決めたのは、マイク・リッチら海外の強豪選手と対戦する可能性があったからだ。

リッチもかつてUFCに在籍し、復帰を狙っている選手だった。現在、日本の総合格闘技の熱は完全に冷えている。UFCが目をつけているような選手を日本の団体が招聘(しょうへい)し対戦する機会はほとんどない。タイタンFCでリッチに勝てば、UFCの目に留まる可能性がある。

だが、キャッチウエイトとなれば、吉田が勝ったとしてもライト級王座は獲得できない。負ければ「敗戦」という戦績が残る。

40歳の吉田にもう時間は残されていない。意味のない試合を引き受けたくなかった。


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