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“オバマケア”の悲劇が日本に飛び火…医療費破産or死がすぐそこにある 【前編】

[2015年01月31日]

アメリカは大病を患ったら破産か死かという状況だと説明する堤氏(左)と鎌田氏(右)

昨年導入されたアメリカ初の国民皆保険制度“オバマケア”。

だが、この制度が日本とは逆に、医療現場で国民を悲惨な状況に追い詰めているという。そしてこれが近い将来、日本にも飛び火する可能性があるとか……。

はたしてアメリカで何が起こっているのか? 日本の医療はどうなるのか? 『沈みゆく大国アメリカ』でオバマケアの欠陥を浮き彫りにしたジャーナリストの堤未果氏と、医師・作家の鎌田實氏に問題点を語ってもらった。

■皆保険制度導入で医療負担が逆に増大

国民の6人に1人が医療保険に入らず、高額な医療費負担が自己破産原因の6割を占めるといわれるアメリカ。毎年、4万5000人が無保険を理由にまともな医療を受けられずに死んでいく。また、医療保険加入者ですら多くが高額な医療費に苦しみ、がん治療薬は自己負担なのに、安楽死薬なら保険適用なのだという。

そんな文字どおり「命の沙汰も金次第」の国に昨年、オバマ大統領の肝煎(きもい)りで導入されたのが初の国民皆保険制度、通称“オバマケア”だ。

だが、夢の制度と思われたそのオバマケアが逆に保険料の高騰や医療格差の拡大など新たな問題を引き起こしているらしい。この皮肉な現実を綿密な現地取材とデータで描き出したのが、堤未果氏の新刊『沈みゆく大国アメリカ』(集英社新書)だ。

企業の利益が優先され、人の命や健康が「商品」となるアメリカ社会の実情と、「次のターゲット」として狙われている日本の医療の危機について、ジャーナリスト・堤氏と、医師であり作家としても活躍する鎌田實氏に語ってもらった。

***

―弱者を救うために誕生したオバマケアが、逆に悲惨な状況を引き起こしているということですが、なぜ、そんなことになってしまったのでしょう。

 最大の原因は国民の命に関わる「医療」が、アメリカでは「商品」になってしまっていて、政治がそれをコントロールできないことにあります。

80年代以降のアメリカは企業の国際競争力を高めるという国策の下、一貫して法人税を下げ、規制緩和や民営化を進める企業至上主義の政策を優先してきました。この結果、あらゆるものが次々に市場に並ぶ「商品」にされていきました。教育も食も農業も刑務所もマスコミも皆…この30年で商品になってしまい、その最新商品が「医療」だったというわけです。

オバマケアも表向きは弱者救済のために導入した制度でした。しかし、80年代以降の「商品化プロセス」と同様に、ここでも保険会社や製薬会社といった医産複合体が介入していました。法案自体が、保険会社の重役によって書かれたのです。実際、この法律の内容を見れば、オバマケアは彼らに巨額の利益をもたらす「新商品」として非常によくできており、成立直後から関連業界の株は上昇しました。しかし、その分のしわ寄せや負担が患者や医師、公立病院、高齢者、中小企業や労働者などにかかっているのです。


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