5万5千席を誇る世界最大のフィリピンアリーナ! マニラの治安にビビって、観光したのはココとカジノだけ(笑)

みなさん、こんにちは! もうすぐバレンタインですねー! チョコ食べたーい!

私、旅人マリーシャは「次の国はどこにしようかなー?」と地図を見てると「チョコレート島」なんてかわいい名前の島を発見。そんなヨダレの出そうな島も含め、大小の島が7000以上もある群島国家・フィリピンの島に行きたくて、玄関口となるマニラへ!

日本ではフィリピン人も珍しくなく身近に感じていたし、「南国大好きー♪」と、なんの疑問も持たず下調べもなく来ちゃいました。

そしたらどっこい。マニラのニノイアキノ空港に着くなり、ピリピリピリピリ。久しく忘れていた、南米に匹敵するほどの緊張感。そう、そこには確実に治安の悪そうな空気が充満していた。

そういえば旅友が「銃の所持率がアメリカを越えたらしいよ」言っていたっけ。ヒョエー! ガクブル(ガクガクブルブルの略)です!

ここはとある駅。この白い制服は全部警察! こんなに必要なくらい事件が多いの? 電車に乗るのだけなのに全員持ち物検査あり

空港から市内までは、電車やバスなどのローカルな移動手段はない。たとえ“悪徳タクシーの巣窟”と言われようとも、乗らないわけにはいかなかった。

「高額ぼったくりタクシー」「改造メータータクシー」「タクシー強盗」「睡眠薬タクシー」。私はどれに当たるんだろうか。怖い……。

仕方なくどの車に乗るか物色していると、相場の十倍の値段のバンに勧誘された。ぼったくる気満々の目がいくつも私を取り囲む中、負けじと、より希望金額に近いタクシーと交渉。乗る寸前に半ば口論になったまま「最終値段は乗ってからだ!」と車に詰め込まれた。

両腕いっぱいにタトゥーの入ったおじちゃん運転手と車内での交渉は怖すぎだったけど、「リバー(川)に向かってくれ」と言うと、フィリピン語訛(なま)りに「リベル、リベル」と言って車は走り出した。

英語も公用語のはずだけど、フィリピン人同士だとフィリピン語で話す人が多い。ひどい訛りを聞いて、近年流行りのフィリピン留学は大丈夫なのか心配になった(さすがに教師陣はキレイな英語なんだろうけど)。

市内にはマニラの足、ジプニーという格安の小型バスがある。派手なルックスでかわいかったけど、乗る機会なかった。残念

コンビニ店員に怒られたワケは?

タクシー運転手の腕のタトゥーをよく見ると、人の顔が7つ。子供の顔もある。「これはオレのファミリーだ」運転手はそう言った。

これからぼったくられるであろう私のタクシー乗車賃が、この人たちを養うことになるのか…。それにしても家族のタトゥーを腕に彫るなんて家族愛が強いというか…恋人の名前を彫る昔のヤンキーじゃないんだから…。

すると、顔のひとつを指差して「これはオレだ!」。えええ?? 自分の顔まで彫ってるの? しかもちょっと若いやつじゃん(笑)!

車内は和(なご)みつつも、もしなんかあったら車から飛び降りるつもりで最後まで神経を尖らせていた。結局、相場よりちょっと毛が生えたくらいの値段で乗れたみたい。初めは怖かったけど、家族思いの良いおっちゃんだったということにしよう。

コワくてなかなかカメラが出せない。歩道橋から街を撮ってみると、わりと都会?

現地の人もリュックは必ず前に持ってます。スリ、強盗、いますから

宿は商業都市で治安も良いと言われるマカティ地区。でも中心地から外れた小道は、どう見ても「ち、治安悪そ~…」って感じ。

とはいえ、おなかも減っていたので意を決して夜道を歩くと、コンビニまでの道のりにはストリートチルドレンが多く、赤ちゃんを抱えた若い母親は虚(うつ)ろな目で私のことを見ていた。

その日はコンビニで夕食を済ませようと、まずはビールをレジの栓抜きで開けてもらい、イートインで飲んでいると、店内の皆がコッチを凝視。

そして突然店員さんに「ノー!!○□△×☆♪※!!」とフィリピン語でなにやら怒られた。

どうやらマカティ市は、公衆の場での喫煙、飲酒が禁止されているんだとか。意外。怒られつつも、そんなルールがあれば少なくとも変な酔っ払いはいないんだと少し安心した。

しかし、捕まった場合は外国人でも罰金が科せられるので、早めに知って良かった~。というか、じゃあなんで栓を抜いてくれたんだろう(笑)。とにかく捕まらなくて良かった。コワ。

マニラでよく食べた薄っぺらいバーガー。40ペソ(約100円)と激安だけど栄養足りないよう…

日本人友達の名は「社長」さん

翌日、ビビりながらも少しは街に出ようと大きなショッピングモールに向かうと、そこは別世界。きらびやかなブランドが並び、ユニクロだってある。一歩外に出ればお金を欲しがるストリートチルドレンがいるというのに、ここにはショピングを楽しみ、ラテを飲む余裕のある人たちでいっぱい。

アジアの貧困国はいろいろ見てきたけども、ここまで格差社会がハッキリ見える国は初めてかも。フィリピンの富裕層のトップクラスは日本以上と言われ、かたや日々のご飯が食べれない貧困層もいる、この街。1日2ドル未満で暮らす貧困層が推定3842万人、国民の40%以上を占めているという。

セットアップ詐欺(仕組まれた、でっち上げ詐欺)に加担する悪徳警察がいたり、美人局(つつもたせ)の事件がなくならないのも背景にはそういう問題があるのだろう。でも、そのターゲットとして日本人は格好の餌食になっているから…やっぱりコワイ~!!

近代的な大型ショピングセンター

格差社会はゲームセンターにもあった? 占領して踊り続ける人の脇で、赤ちゃんを抱っこしながら、ただ座り込む若い母子(右)

宿の周りの雰囲気が怖すぎたので、街の中心に移動することにした。よってドミトリー宿からビジネスホテルに格上げ。ちょっと出費だけれども、常にヒリヒリしてるのはすっごく精神疲労なのだ。

ひさしぶりのキレイなホテルに安堵しながらチェックインすると、受付の若くてかわいいフィリピンガールが「あなた、日本人? 私、日本人の友達がいるのよー! 彼の名前はえっと…ああ思い出した! 『社長』って言うの!

え? それって名前じゃないんですけど(笑)。彼女は「社長ってボスっていう意味でしょ? ウフフ」と笑っていたけど、本当に社長かもわからないし。でもやはり日本人はお金持ちのイメージが強く、日本のボスと友達なことをうれしそうに話していた。

ほかにも、“日本人と結婚する”と自慢話をする人もいた。そして日本の「社長」はやっぱりフィリピン女性が好きなんだなー。かわいいもんね! でも、愛ならよいけど金ヅルにはならないように「社長」諸君、気をつけてくださいね(笑)!

マニラのコワさに、観光もせず隠れて過ごしてたけど、せめて安全そうなカジノへ行ったら、なんと4000ペソ(約1万円)ゲット~! 無欲の勝利か? 「フィリピン、いい国じゃん」とゴキゲンになった私は現金なヤツですね。

私が勝ったマシーンはクイーン! ビッグチャンスに懐かしのヒットソングが流れまくる!

【This week’s BLUE】恐怖のマニラともお別れ。夜空を眺めて小さなため息をひとつ。さて、ドメスティック空港からどこの島へ飛ぼうか

●旅人マリーシャ平川真梨子。9月8日生まれ。東京出身。レースクイーンやダンサーなどの経験を経て、Sサイズモデルとしてテレビやwebなどで活動中。バックパックを背負う小さな世界旅行者。【http://ameblo.jp/marysha/】Twitter【marysha98】