恋人の要望に応える形で整形に手を出したアルゼンチンの英雄・マラドーナ。「キモい!」「オネエか?」などの意見が半数以上を占める中、「表情が明るくて前よりもいい」という人もいるのが実に興味深い。

タレントでエッセイストの小島慶子が、世間の気になる話題に独自の視点で斬り込む!

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マラドーナさん(54歳)の変身ぶりが話題です。30歳年下の恋人にせがまれて若返りの手術をしたと噂されているみたいだけど、写真で見る限りは若返りというよりもオバチャン化しています。整形大国ブラジルならもっといい医者もいただろうに…。

監督時代のシャウトしている写真を見たらワイルド&セクシーで、なんだかもったいない。でもまあ、本人がハッピーなら祝福してあげなきゃね。

先日のアカデミー賞の授賞式でのジョン・トラボルタさんといい、辻仁成さんのさらさらヘアといい、男性のアンチエイジングはなぜか見た目が中性化しがち。

女性の過剰なアンチエイジングは友人より優位に立ちたいという闘争心や、夫が冷たいから世間に認められたいという承認願望の表れでもあるけど、男性にも「容貌の若さで同僚に勝ちたい、頑張って読モになりたい」って気持ちは…あるの?

けど、命を削って出世競争するよりアンチエイジングで満足する人生のほうが幸せかも。俺は課長止まりだけど、あいつより肌がきれいって思えれば嫉妬で苦しまずに済むもの。“美魔男”でハッピー、あなたもどう?

●小島慶子(こじま・けいこ)タレント、エッセイスト。1972年生まれ。アンチエイジング策としては月に一度の皮膚科通い。美白やら毛穴縮小やらのいろいろなレーザーを当ててもらうものの、表情のキツさは性格に起因するので緩和せず