伝説のプロデューサー・おちまさとが監修した婚活本『はじめての男の婚活マニュアル』(秀和システム)がかなり売れているという。

前回配信した記事(http://wpb.shueisha.co.jp/2015/03/18/45226/)では、おち氏に「身だしなみ」や「しぐさ」など女性と接する上で基本的なルールを教えてもらった。

今回はもう少し踏み込み、女性との「トーク術」について聞いてみた!

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■聞き上手のコツ&無難なトーク術

―いよいよ本題のトーク術です。最も効果的にアピールできる方法を教えてください。

「ガツガツアピールしたい気持ちが強いあまり、自分ばかり話してしまうのは恋愛初心者がやりがちなNGパターンです。男性は『聞き上手(じょうず)』になることが大前提。会話が餅つきだとしたら、餅をつくのが女性、こねるのが男性。相手を気持ちよくさせてあげることだけを考えたほうがよいですね」

―では、聞き上手になるコツは?

「基本は『共感』。うなずく、相づちを打つのはもちろん、『そうですよね』『よくわかります』と共感を言葉で伝えることが大事。また『褒(ほ)め』で相手のトークを引き出すこともできます。『優しいんですね』『しっかりしてるんですね』など相手の人間性を評価するような合いの手を入れることを意識するといいですね」

―でも、いくら聞き上手がいいとはいえ、質問された時は男性も話さなければいけないし…趣味を尋ねられると、意外と困るんですが。

「『どこから趣味と言っていいのだろう…』などと考え、答えられない男性が多いようですね。ただ、その質問に深い意味はないので、単純に『やって楽しかったこと』を答えればOK。2回やったことがあれば立派な趣味。逆に、思わず力んで語ってしまうようなマニアックすぎる趣味は女性から引かれてしまうので、最初は隠しておくようにしたいところです」

―仕事の話を聞かれた時は?

「そこでアピールすべきは『忙しいけど楽しい』『厳しい上司がいるけど尊敬もできる』などマイナス面をポジティブにとらえられる人間性。愚痴はもちろん禁止ですが、“仕事ができるアピール”も自慢に思われるリスクが高いので避けたほうがいいですね」

「沈黙」への対処法は?

―もしも過去の恋愛話を聞かれた時は?

「初対面の女性には『学生時代に知り合った人と』など生々しくない程度に概略だけを話すのが無難。とっておきのネタを面白おかしく話す場合は、友達としての距離は縮まるけれど恋愛対象からは外されるという覚悟が必要です」

―なるほど。でも、その後、質問がひととおり終わると訪れる沈黙が怖いのですが。

「女性はそういう時の態度こそよく見ているようです。初対面だったら緊張は当たり前。無理に隠す必要はなく、照れた感じで『うまく話せなくてすみません、緊張していて…』と言えば好感を抱かれるはずです」

―他にありますか?

「『沈黙きちゃいましたね。こういう時、全力で話す男と、ドンと構える男、どっちがいいですか?』などと、沈黙したことを言葉にしてしまうのもありですね。場が和(なご)むと思います」

―なるほど!

「他にも、婚活で使えるかわからないのですが、初対面の女優との対談でよく使う技は『謎めいてますね』というワード。すると相手は『そんなことないですよ。自分は~~に住んでて、○時に起きて、普通です』とあちらからプライベートなことをしゃべってくれることも。もちろんその時のテンション、表情なども重要ですが。あまり深刻な顔して言うとNG! ぜひ実践で技を磨いてください」

(取材・文/黄孟志)

●おちまさと1965年生まれ、人気テレビ番組やWebサイトをはじめ、多くの企業ブランディングやコラボ企画を手がける大活躍中のプロデューサー

○『はじめての男の婚活マニュアル』秀和システム 1800円+税「女性とのコミュニケーション」の初心者向け教科書。婚活のプロ、結婚相談所のパートナーエージェントが全面協力している