ついにプロ野球も2015年シーズンが開幕。

そこで『週刊プレイボーイ』恒例、キャンプ、オープン戦と現場に密着し取材してきたスポーツ紙記者の皆さんに本業の紙面には書けない、でも誰かに言いたい…そんな毒ガス系?のネタを吐き出してもらった。

セ・リーグ編(記事はこちら→http://wpb.shueisha.co.jp/2015/03/31/45814/)に続き、今回はパ・リーグをめった斬り!

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スポーツ紙デスク 金でチームをつくるという、かつての巨人のようなスタイルを実践しているのがオリックス。中島、小谷野(こやの)、ブランコ、バリントン…。昨年、寄せ集め集団でも勝てば観客が入るということを宮内義彦オーナーは実感したんだろうね。

記者A 残留したエースの金子だって、生え抜きでも変人扱いされて実質、“外様(とざま)”みたいなもんですし(笑)。

記者B しかし、森脇監督の重圧はクドカン(ソフトバンク・工藤公康監督)以上でしょ。これだけ補強してもらって優勝できなきゃ、指揮官の能力の問題と言われちゃう。

デスク 指揮官の能力といえば、オープン戦で連敗が続いた頃、「すべて監督が悪い。監督のせいです」と決まり文句を連発したのが日本ハムの栗山監督。潔いともいえるけど、ただ開き直っているだけっていう気も。

記者C このチームこそ、実は危機感いっぱいでしょう。北海道に移転後、徹底した緊縮財政で高額年俸の選手を引き留めず、スターが次々と去っていく中で、精神的支柱だった稲葉篤紀(あつのり)、金子誠が一気に引退。チームがまとまっていけるかどうか。

 大引が「フェアに競争ができるチームではない」と記者会見で公言し、FAでヤクルト入りしてしまったのも栗山監督の気持ちを相当追い込んでいますよ。

西武は誰が監督になっても一緒?

 だから今年は「秋の優勝をイメージして、逆算して考える」とブチ上げたわけだね。大谷の起用法など独特の手腕を発揮する監督だけど、今年はどうかなあ。

 大谷次第でしょう。大谷が勝ち続ければチームは乗り、勝てなければ沈む。

デスク 昨年下位の楽天、西武、ロッテは失礼ながら全然話題がないねえ。優勝争いに加わってくる兆しも見えないし(苦笑)。

 3チームに共通しているのは、球団フロント以下、口にこそしないものの「優勝は難しい」と半ば諦めている点ですよ。もちろん監督は別ですが、他ならぬ選手たちのムードもそう。楽天なんて、いまだに“マー君ロス”から抜け出ていません。デーブ大久保新監督ひとりでその空気を打破できるはずもなく。

 西武も選手ひとりひとりを見れば、決して悪いチームじゃないんだけどね。まとまるとなぜか地味になる。田邊新監督を筆頭に。

 西武は誰が監督になっても一緒でしょう。球団自体が、無理して優勝を狙うより、ほどほど頑張ってお客さんだけは入ってほしいという考えだから。球団の営業担当は苦労してますけど(苦笑)。

 ロッテも同じで、しかも西武のおかわり君(中村)のようなチームの顔もいない。井口、今江らがいつまでもチームを引っ張っているんじゃ(ソフトバンクとオリックスの)金満補強の2強にはとてもかないません。

デスク ただ、下位候補が開幕から好スタートを切れば、優勝候補の2強も慌てる。ほとんどの評論家がどちらかを優勝候補に挙げているだけにそういう展開にでもならないとパ・リーグは盛り上がらないよ。