8歳下の後輩芸人と結婚した椿鬼奴は今年で43歳。借金まみれで半ば“ヒモ”化しているダンナの体たらくに心配の声も上がっている。

収入についても年齢についても男が上の場合はそれほど話題にならないのに、考えてみればこのご時世、不思議なものだ。

タレントでエッセイストの小島慶子が、世間の気になる話題に独自の視点で斬り込む!

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格差婚ていうけどね、男女逆なら昔から格差婚だらけですわ。まあ借金抱えたギャンブル好きな女と、っていう結婚は心配されたとは思うけど。共働きじゃないと家も買えないし子供も産めない現実を考えると、今どき男の甲斐性(かいしょう)とかなんとか、ちまちま言ってる男はイタい。当人たちがよければ、どっちが多く稼いだっていいでしょ。

で、椿(つばき)さんカップルは8歳差、下平アナと巨人・長野(ちょうの)選手のカップルは12歳差の姉さん婚だと話題です。男女逆だと、これまたよくある話なのに、姉さん女房となると「今は良くても結局は若い女の魅力に勝てないんじゃ」と心配されがち。おばさんはセックス市場の弱者だから、と。

ちなみに30歳の男性スタッフに聞いてみたら「基本、若いコが好きだが、見た目がエロい熟女は冒険心を刺激する」というテストステロン直結の回答でした。

熟女は弱者ではなく、むしろ秘境南米パタゴニア的孤高の存在なのですね。わざわざ秘境にやって来る男といえば、高みを目指す勇者か自分探しの中2病か、あとはスマホ片手にパーカーとビーサンで来ちゃうアホかです。まさに男の真価が問われる熟女婚。末永くお幸せに!

●小島慶子(こじま・けいこ)タレント、エッセイスト。1972年生まれ。夫が一昨年に充電退職。昨年2月に一家で出身地でもあるオーストラリア・パースに移住。今は自身がオーストラリアと日本を往復する片働きで家計を支えている