着こなしに一番大事なのは「ジャストサイズ」を着ること! 吉田氏にチェックされ緊張気味の週プレ読モ(笑)の三浦君 着こなしに一番大事なのは「ジャストサイズ」を着ること! 吉田氏にチェックされ緊張気味の週プレ読モ(笑)の三浦君

「自分はファッションセンスがない」「イケメンじゃないし何を着ても同じ」…などと、ファッションを諦めていないだろうか?

実は、“ルール”と“ロジック”を知れば、誰でもカッコよい着こなしをマスターできるという。元伊勢丹メンズ館のカリスマバイヤーで男性専門ファッションコーディネートサービス「ライフブランディング」代表の吉田泰則氏が、ファッションが苦手な男たちに“ロジカルな着こなし術”を伝授する!

―ファッションは悩みだらけというか、まず洋服屋に入るのすら怖くて…。正直、学生時代から私服はこんな感じですが、いかがでしょうか?

吉田 シャツの丈が長いのが気になりますね。お尻がすっぽり隠れていますが、だいたい長くてもお尻の半分くらいが目安。こういうシャツをラフに羽織るスタイルの方は多いんですが、実はカッコよく着こなすのはとても難しいんです。

 三浦君の私服をチェック。街でもよく見かける着こなしだが…… 三浦君の私服をチェック。街でもよく見かける着こなしだが……

―えっ? Tシャツ+シャツは、編集部スタッフの定番ですが(汗)。

吉田 まず理解していただきたいのが、ファッションは「コミュニケーションツール」だということ。必ず相手を想定して、相手から見て失礼でないかを考えることが大切です。多くの男性はその視点が抜け落ち、動きやすいラクな服装など自分本位の選び方になっています。

そういった前提で論理的に考えると、例えばジャケットかシャツかなどアイテム選びは「相手」「場所」で決まります。さらに、そのジャケットをどう選ぶかは「サイズ」「色と柄」「素材」この3点がポイントになります。

サイズについては、日本男性の約8割が大きすぎるサイズを着ていると言われています。一番大切なのは「ジャストサイズ」を着ること。一般の方もジャストサイズの感覚がつかめると洋服選びに自信がつくでしょう。

ジャストサイズのチェック法は?

―まさに、ラクを第一に選んでいました…。では、ジャストサイズはどうやって判断すれば?

吉田 基準は洋服の種類によって変わってきます。シャツなら、バストは実寸+15~20センチ、ウエストは実寸+10~15センチが目安。両腕を上げた時に生地がだぶついていないかチェックしましょう。

また、ジャケットは肩幅が大きすぎないか。肩の部分に指を横にして当て、深くめり込むようであれば大きすぎです。バストのゆとりは、ボタンを留めた状態でこぶしがひとつ入るか入らないかくらいが基準。

パンツは、ウエストに余裕がありすぎるとベルトを締めた時に生地がよれてしまいます。指1本くらいの余裕があれば、食事前後のサイズ変化にも対応できるでしょう。また、ヒップが食い込んでいないかもチェックしましょう。

 (上)ジャストサイズのシャツはしっくりきて好印象。(下)明らかに大きすぎのシャツは自分を客観視できてない感じが丸わかり! (上)ジャストサイズのシャツはしっくりきて好印象。(下)明らかに大きすぎのシャツは自分を客観視できてない感じが丸わかり!

 ■上半身が暗い色+下半身が明るい色が合わせやすい

―ラクだからとゆったりサイズを選んではダメなんですね。では、色選びは?

吉田 色のコーディネートは上下で色を分けるのがわかりやすいです。一番合わせやすいのが、上半身が暗い色、下半身が明るい色の組み合わせ。暗い色の代表は黒やチャコールグレー、明るい色はベージュ、ライトグレーですね。その次が「暗+暗」「明+暗」「明+明」の順番です。ただ、「暗+暗」だと“全身タイツ”のようになりかねないので、やはり上下で分けるほうが簡単でしょう。

それから、柄に関しては年齢が上になるほど無地がベースになることが多いです。30歳前後を対象にしたファッション誌に載っているのも基本は無地のもの。柄物は子供っぽく見えてしまいます。

 「暗+明」のコーディネート(左)が一番あか抜けた印象。「暗+暗」(右)も悪くないが、一歩間違えると“全身タイツ”に 「暗+明」のコーディネート(左)が一番あか抜けた印象。「暗+暗」(右)も悪くないが、一歩間違えると“全身タイツ”に

 上半身に目がいきやすいため着慣れない明るい色のトップスは抵抗感のある男性も多いかも? 上半身に目がいきやすいため着慣れない明るい色のトップスは抵抗感のある男性も多いかも?

天然繊維なら大人っぽく見える

―でも、無地だと他の人とかぶりがちですよね?

吉田 そこで違いを出すためにサイズとともにポイントとなるのが「素材」です。洋服の値段は基本的に素材で変わってきます。例えば、天然繊維である「綿」「ウール」100%は合成繊維に比べて値段は高めです。

素材にこだわるなら天然繊維を身につけたほうが落ち着いて見えます。量販店などでは合成繊維のものが多いですが、安いものを多く持つよりベーシックで素材がいいものを長く使ったほうがいい。そんなに頻繁(ひんぱん)に買い換えるほどの流行はメンズにはないので。

男性が着る洋服は女性に比べ種類が少なく形も似ています。ジャケットやスーツは離れてみたら同じように見えるものも多いですし、カジュアルウェアも大きな違いはありません。その分、素材選びがひとつのポイントになってきます。

―こんなルールを知っていれば、洋服選びもラクになりそうです。このGWにはクローゼットの服をチェックして、足りないアイテムを買い足したいです!

(取材・文/週プレNEWS編集部 撮影/五十嵐和博)

●吉田泰則(よしだ・やすのり) 元伊勢丹メンズ館のカリスマバイヤー。男性専門ファッションコーディネートサービス「ライフブランディング」代表。著書に『勝負する男のロジカル着こなし術』(日経BP社)。東京・表参道にある「ライフブランディング」では、一般男性を対象に専用サロンの個室で、カジュアル・ビジネスウェアから靴、鞄などの雑貨まで最適なコーディネートをトータルで提案する。初回ファッションコンサルティング(90分):5,400円(税込)。詳しくは【http://ones-style.jp/】