お気に入りの初代マリカーとゼルダを持ったBoseさん

スーファミと同じく1990年にデビューし、今年25周年を迎えたスチャダラパー、Bose氏

当時、『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』のCMで「出る出る♪ ゼルダの伝説♪」というラップを歌っていたBoseさんに、あのCMが生まれたきっかけを聞いてみた!

Bose あれは元々あった『ゲームボーイズ』という僕らの曲の替え歌で。元歌では任天堂のネタも入れたりしてたから、話が来た時は「本当に!?」って思ってたんだけど(笑)。

でも、あのCMきっかけで超好きだった宮本さん(宮本茂氏。マリオやゼルダの生みの親)にお会いできたからね。会いたい人にも会ったし、こりゃもうアガりかなと。これでスチャダラはいつ解散してもいいかなと。一瞬思いました(笑)。

―曲がCMで使われた『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』は神ゲーでした!

Bose うん、間違いない。当時はネットもなかったから、行き詰まってもひたすら試行錯誤するしかなくて。友達とお互い夜中でも電話で情報交換。フックショットを使う謎が解けなかった時、クラブで友達に解き方を教えてもらって、クラブそっちのけでソッコー家に引き返してゼルダ再開したり。いい思い出です。

―音楽よりゲーム優先!?

Bose 念願のひとり暮らしで、“ゲームをやめる理由がない”状態だったから。そういえば『スーパーマリオカート』にハマってた頃、浅草キッドとの初対面で、会うなり「今何秒?」って聞いたような(笑)。

―タイムアタックですね! でも『マリオカート』は友達との対戦も熱いですよね。

Bose 仲間が集まればエンドレス。なんせ赤亀(アカこうら)ですよ。前を走っているカートを追跡しちゃいますからね。けど、緑亀(ミドリこうら)も捨て難い。仲間とは〝男の緑亀〟って呼んでて、緑亀を命中させると最高に気持ちよかった。

―たとえ1人用ゲームだとしても、友達と一緒のほうが盛り上がったものです。

Bose そうそう! 「かせきさいだぁ」って音楽仲間が『アウターワールド』っていう海外の超難解な死にゲーがめちゃくちゃうまくって。彼のプレイはビデオに収めたいほど美しかった(笑)。友達と一緒だとスーファミは無限にできちゃうからな~。

“この時間が一生続けばいいのに”ってマジメに思ってた(笑)。

【画像左】『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』(1991年発売)。絶妙に難しすぎる謎解きが魅力のアクションRPG【画像右】『アウターワールド』(1991年発売)。美麗なグラフィックと特異なストーリーにファンが多いがかなりの“初見殺し”

Boseヒップホップグループ、スチャダラパーのMCとして活動25周年を迎える。1991年発売のシングル『ゲームボーイズ』でゲーマー魂を熱唱。本年はアルバム『1212』をリリース

(取材/昌谷大介 牛嶋 健 武松佑季 千葉雄樹 東 賢志(A4studio)撮影/下城英悟)