20代にして早くもメタボが気になる週プレ読モ(笑)の三浦君。正解の着こなしはどっち?

モデル体型なら何を着ても似合うのは当たり前。多くの人はさまざまな体型コンプレックスを抱え、洋服選びに悩んでいるのでは?中でも気になるのは、年齢とともにボリューム感が出てくるお腹まわり。ところが、そんな体型コンプレックスも“錯視”を利用した着こなしでカバーできるという。

元伊勢丹メンズ館のカリスマバイヤーで男性専門ファッションコーディネートサービス「ライフブランディング」代表の吉田泰則氏が、ファッションが苦手な男たちに“ロジカルな着こなし術”を伝授!

―実はこの1年で7kgほど太ってしまいました(汗)。ダイエットせねばとは思うんですが、とりいそぎ、ぽっちゃり体型をカバーする着こなしを教えてください!

吉田 まず、ぽっちゃり体型を隠そうとダボッとした服を着るのはNGです。基本はやはり体にジャストフィットするサイズを選ぶこと。サイズはもっともボリューム感のあるお腹まわりなどに合わせます。とはいえ、ジャストサイズだと体のラインが目立つのではと心配ですよね。

そこで、注目したいのが「色」と「柄」です。色には「膨張色」と「収縮色」があります。「膨張色」はライトグレー、ベージュ、白など明るい色や、オレンジ、黄色などの暖色系。これらの色は、実際よりも大きく見せる効果があるため、お腹まわりのラインを強調してしまいます。

これに対し、「収縮色」である黒やネイビーなどの暗い色や寒色系は、全体的に引き締まって見えお腹もスッキリと目立たなくなります。

色を変えるだけで差が歴然! 左の膨張色は不思議とお腹まわりに目が行ってしまう

―なるほど! 色だけでけっこう差が出るものなんですね。

吉田 それから、「柄」も大切です。ぽっちゃり体型の方がNGなのは「ボーダー」。横縞の視覚効果で体が横に広がって見え、お腹もよりボリューミーに。さらにボーダーの幅が太いほど、横に広がる印象が強くなってしまいます。逆に、縦縞の「ストライプ」は、実際よりもスリムに見せる効果が。このとき縞の幅が細いほどほっそり見えます。

「3首」を見せるのも着やせ効果大!

―着やせをねらうなら、上半身は細い縦縞ストライプをチョイスと。

吉田 また、着やせのもうひとつのポイントが体の細い部分が見えるアイテムを選ぶこと。細い部分が見えていることでバイアスがかかり、全体的に細身に見せられます。

例えば、首まわりがVネックのデザインは、フェイスラインがスッキリした印象になりますよね。同様に、足首を見せるクロップドパンツは足全体をスラリと見せてくれます。女性の着こなしで「3首」(首、手首、足首)を出すと華奢に見えるというセオリーと同じです。

首まわりを出すだけで、かなりスマートに見える!

吉田 また、上半身の上のほうにポイントをもっていき相手の目線を誘導することで、気になるお腹まわりに目が行かないようにする、という方法もあります。ポイントとなるのは、帽子、ストール、メガネなどの小物ですね。これは低身長の方が背を高く見せたいというときにも効果的。

さらに足長効果をねらうなら、パンツ、靴、ベルトを同系色でそろえるのがオススメ。このとき上半身の着丈が長いと、足が隠れて短く見えてしまうので要注意です。

生まれて初めてストールを装着した三浦君。全身同系色のほうがストールに目が行きやすい。こういう小物をサラリと着こなせれば、ライバルに差をつけられる!

―錯覚をうまく使えばメタボも怖くないですね! そんなに慌ててダイエットを頑張らなくてもいい…かも?

(取材・文/週プレNEWS編集部 撮影/五十嵐和博)

●吉田泰則(よしだ・やすのり)元伊勢丹メンズ館のカリスマバイヤー。男性専門ファッションコーディネートサービス「ライフブランディング」代表。著書に『勝負する男のロジカル着こなし術』(日経BP社)。東京・表参道にある「ライフブランディング」では、一般男性を対象に専用サロンの個室で、カジュアル・ビジネスウェアから靴、鞄などの雑貨まで最適なコーディネートをトータルで提案する。初回ファッションコンサルティング(90分):5,400円(税込)。詳しくは【http://ones-style.jp/】