狂気の祭り「ソンクラーン」。街中がまさかの戦場と化す!

みなさーん! GWはいかがお過ごしでしたか? ついに幕を下ろしたインドの旅はいつもドキドキ、全てが個性的で魅力いっぱいの国でした。

一度もお腹を壊すこともなく、おいしいカレーにすっかり胃を掴まれお腹いっぱい。いつかまた来ることを誓い、急遽やってきたのはもうひとつのカレーの国・タイ

アジア編の初めにもタイを訪れたけど、今回は世界一周を決めてから、絶対行きたいと思っていたタイ最大級のお祭り「ソンクラーン」にやってきました!

ソンクラーンはタイの伝統的な旧正月で、“水をかけ合う”ことでお祝いします。待ってましたとばかりに微笑みの国にやって来たマリーシャですが、まさかこのお祭りがインドの「ホーリー」をも超える“狂気の祭り”とは知る由もありませんでした。

「耕作期に雨がたくさん降りますように」という願いと感謝を込め水を掛け合うそうですが、実際はお願いごとなんてかわいらしいもんじゃない。水とはいえ、ピストル型の武器を手にした人々はすっかり戦闘モード。街中での銃撃戦スタート!!

防具にはメガネとマスクも購入。水鉄砲を持っていざ出陣!

戦闘モードむき出しの?人々

みんな日頃のストレスをブチまけるかのように、打ちまくる。至近距離でもおかまいなしの銃撃戦は、まるでビービー弾をくらったようにイタイ(笑)! けっこう本気で目とか耳とか危ないんですけどっ!! 若者中心かと思いきや、それ以上におじちゃんおばちゃんたちもかなりの勢い!

目が開けられない! 水を打たれまくる、戦場と化したカオサンロード

そして水鉄砲だけには留まらずバケツごと頭っからバッシャーン! 「冷たっ!!」

氷水がヤバイ。冷たすぎる。一時世界を賑わした、アイスバケツチャレンジのような感じ? あまりにもしつこかったり冷たすぎると、ちょっと凹まされるんだけど(笑)、でも微笑みの国ならなおさらこの祭り、絶対怒ったらいけないのです。

でも、やられたらやり返す! 「倍返しだ!」

打ちまくり打ちまくり打ちまくりだー!

キレイすぎるレディボーイたち

水だけでなく小麦粉を混ぜた泥のようなものを顔に塗られる。マスクでガード。中身は笑ってます(笑)

連日の戦いでもう腕が筋肉痛でブランブラン(笑)。指先もプルプル震えてる。でも夜は覚悟を決めて行って来ました。ソンクラーンで最も騒ぎが派手という夜のクラブ街へ! ゴーゴゴー!!

何軒ものクラブの屋外に設置されたお立ち台から、セクシーギャルズが朝まで放水! 「え~い! 水鉄砲でピュッピュ~!」なんてイタズラカワイイ感じは全くなし。消防士ばりにホースを派手に振り回します。もう一晩中大雨の中にいるみたい。「ゴボッ! ちょ! 溺れるぅ~!!」

クラブのお立ち台で踊る放水ガール

ビールの缶にも水が入ってマズイ。メイクは全落ち。ふと、目をこすってセクシーギャルズをよく見ると……、んんん? 足は細いけどボインすぎるし、なんか違和感? 骨格?

するとタイ人の友達が教えてくれた。「レディボーイとタイガールの区別分かるー? レディボーイは大きくて、あと喉仏(のどぼとけ)が出てるんだよ

ああ! このカワイコちゃんたちは男の子だったのねー! 言われてみればそうかも。でもかなりカワイイ。ううう、私負けてる(笑)。

ボインやおさげ、メガネっ子など、女の子より女の子風味なレディボーイ

スッピンとか気にしてる余裕ありません!

はるな愛も“世界一美しいニューハーフ(=レディボーイ)”としてタイで優勝したことがあったけど、やはりレディボーイのほうが男性の好みを知っているのか、女性より見た目もしぐさもカワイくてブリッコが上手。甘え下手のマリーシャとしては、ブリッコのやり方教えてほしいよ。

タイは街中でも、レストランの店員さんも、コンビニの店員さんも、どこにでも普通にレディボーイがいる。女の子にしか見えない人もいれば、見た目が男のコのままな人もいるけど、それにしてもどうしてこんなに多いのだろう?

レディボーイになる理由は徴兵制?

そこにはタイならではのこんな理由がある。軍事政権タイには徴兵制度があって、志願者だけで足りない分はくじ引き。くじに当たってしまいショックで失神しちゃう人まで出る中で、レディボーイは、戸籍上男性なのでくじ引きに参加する義務はあるものの“徴兵免除”になるんだって! レディボーイになる理由はいろいろあるけれど、これには頷けるね。

雇用問題や経済的な理由からかゴーゴーバーや夜の世界で稼ぐレディボーイも多いそうですが、近年はタイの航空会社で世界初の“レディボーイCA”が採用されたり、県議会議員まで誕生したというから驚き!

カワイイこのコはどっちだろー? もうわからないです(笑)

いつのまにか夜のソンクラーンは激しさを増し、水だけでなく“泡パ”と化した。周りにいた女の子たちにトイレを尋ねると、「ここでしちゃいなよ! どうせ濡れてるし(笑)」

どのコに聞いてもその返事。いやいやワイルドすぎでしょ。さては男の子……? もうわかりません(笑)。

ところでレディボーイってトイレどうすんだろと思ったら、堂々と女子のほうを使うらしい。まあ女子用は全部ドアついてるしね。去年“第3のトイレ”が設置された大学もあるんだって。

泡泡泡にアワワ状態(笑)

泡から避難する女子たち

レディボーイの活躍や国の寛大さはよく分かったけど、あまりにも女性よりカワイイコたちが多くて困る。負けてらんないよ。

とりあえずせめて清潔感。帰ってシャワー浴びてキレイにしよーっと。すると突然、宿の断水……。国中の水を全部使い切っちゃったよって感じ? 連日あれだけ撒けばね(苦笑)。

子供たちはさすがに女の子だよね?

【This week’s BLUE】ローカルのコたちとタイ名物のバケツを乾杯。この青いバケツの中、もはやお酒に泡が混ざってそうでキケン(笑)。

●旅人マリーシャ平川真梨子。9月8日生まれ。東京出身。レースクイーンやダンサーなどの経験を経て、Sサイズモデルとしてテレビやwebなどで活動中。バックパックを背負う小さな世界旅行者。【http://ameblo.jp/marysha/】Twitter【marysha98】