カードのお得な使い方を研究するポイント交換案内サイト『ポイ探』代表取締役の菊地崇仁氏

店員から「●●カードをお持ちじゃないですか?」と、コンビニからスーパー、書店、レンタルビデオ店など、最近ではあらゆるところで聞かれるようになった。それだけ、ポイントがつくカードが乱立しているのである。

しかし、消費者にとって本当にお得なカードは何なのか? また、カードを選ぶ際には、どういったところに目をつけるべきなのか? あまりにも種類が多すぎてわからなくなってしまう。

そこで今回、カードのお得な使い方を研究するポイント交換案内サイト『ポイ探』代表取締役の菊地崇仁氏に、カード選びの新常識を聞いた。

―最近、ポイントがつくカードが多すぎて混乱します!

菊地 大きく考えると「提示型カード」と「決済型カード」のふたつがあります。

「提示型」は、コンビニやお店でお買い物をしたときに、レジの店員さんに「ポイントカードはお持ちですか?」と聞かれて提示しポイントを付与されるものです。代表的なものは、Tカード、Pontaカード、Rポイントカードなど。

「決済型」はクレジットカード(クレカ)のこと。現金で払わずに、クレカで決済するときに、決済額に応じてポイントがつきます。

ですから、「提示型カードを見せながら、決済型カードで支払う」のが、ポイント二重取りの基本お得スタイルになります。

最大のキーワード「還元率」

―最大のキーワード「還元率」について教えてください。

菊地 今はポイント乱発時代。野村総研の調べでは約1兆円分のポイントやマイレージが世に出ています。これを消費者みんなで取り合う構図です。そこには、お得なカードとそうでないものがあります。

見分け方は、「還元率が1%以上あると得、ないと損」。これを知るには割り算が必要です。

例えば、イオンカードは「あなたが、200円使うごとに1ポイントがつき、1ポイント=1円換算で返ってくる」ルールなので還元率は0.5%になります。三井住友VISAカードは「1000円につき1ポイントがつき、1ポイント5円相当換算」なので還元率はやはり0.5%。つまり、「1ポイント」の価値はどこも同じではないのです。

昔ながらの「コーヒー10杯で1杯無料というスタンプカード」の還元率を考えてみましょう。1杯400円として、4000円で400円分の得をする。還元率は10%! スタンプ1個の価値がめちゃくちゃ高いですよね。紙のカードもバカにできません(笑)。

―還元率は勝手に変わることがあるって本当ですか?

菊地 ポイント制度は、日本銀行が発行する貨幣とは違い、企業が独自にやっていること。なので、ポイントの価値が変わることはよくあります。しかも、還元率が上がることはほとんどなくて、急に「明日から下げます」と言われることはある(笑)。「永久不滅」をうたうカードもありますが、法で定められているわけではなく保証はありません。

ですから、貯まったポイントは早くどんどん使うことです! 利益を確定させましょう。

(取材・文/梅田小太郎 戎小次郎)

●この記事の全文は発売中の『週刊プレイボーイ』21号にてお読みいただけます!

■週刊プレイボーイ21号「カード&ポイント総点検でお得権階級になる!」より