大人の男の最強アイテムといえば「ジャケット」。場所によって着こなしに変化をつけるのがポイント!

婚活パーティや合コンなど女性との出会いで“第一印象”はとても大切だ。

でも、女性ウケする正解の服装って? ダサい男と認定されないためには何に気をつければいいのか?

元・伊勢丹メンズ館のカリスマバイヤーで男性専門ファッションコーディネートサービス「ライフブランディング」代表の吉田泰則氏が、ファッションが苦手な男たちに“ロジカルな着こなし術”を伝授!

―自宅と会社の往復ばかりで出会いのない毎日です。婚活パーティに行ってみようかと思うんですが、どんな服装で行けばいいですか?

吉田 まず、男性と女性はまったく別の生き物と思ってください。例えば、女性が履くハイヒールはものすごく歩きづらい上にすぐに疲れます。男性なら、あんな靴絶対に履きたくないはずです。でも、彼女たちはスタイルがよく見えるから少しくらい大変でも履く。女性は“人から見られる”という意識が男性より圧倒的に高いんです。

それに対して、男性は女性から“見られている”という意識があまりありません。「男は中身で勝負」と思っている人も少なくないと思います。しかし、女性との出会いの場では女性に好印象を持ってもらわなければ次のステップには進めません。外見に気を使う女性にいい印象を与えるためには、男性も外見に気を使う必要があります。

―うーん、返す言葉がないというか…。

吉田 以前に“ファッションはコミュニケーションツール”と言いましたが、女性に好印象を与えるにはまず「相手から見られている」という意識をしっかり自分にもしみこませることですね。

「初対面なのに男性がTシャツとジーパンで現れ、ショックを受けた」という女性の声は多いです。しかもチェックのシャツなんかを安易にはおった日には…大やけどですよ。あまり深く考えずに普段通りの服装で出かける男性も多いですが、第一印象が悪くてはどんな男性か知りたいとも思わないし、2回目はないと思ったほうがいい。

初対面の女性に会うと大やけどしそうな(?)、週プレ読モ(笑)三浦君の私服

安心感のある女子ウケ王道コーデはこれ!

―キビシ~ですね(苦笑)。では、女性目線で見るとどんな服装が好ましいと?

吉田 例えば、20代半ば以降の女性ですと、学生時代と違って“彼氏が欲しい”というよりは“結婚”をゴールに考えていますよね。そうすると、いくらイケメンでもチャラくて遊んでそうな男性はちょっと…となる。結婚相手として選ぶなら、落ち着いている、大人っぽい、頼りがいがある、清潔感がある…そんな男性でしょう。もしアラサーなのに「若くて学生みたい」なんて言われたら、あまりいい印象は持たれていないと思ったほうがいい。彼女たちが求める“落ち着いた大人の男性”のイメージを目指すといいでしょう。

―“大人の男”といえば、スーツくらいしか思いつきませんが。

吉田 スーツも悪くはないですが、少し堅い印象になりすぎます。大人っぽく見えるアイテムとしては、やはり「ジャケット」が王道。学生でジャケットを着ている人はほとんどいませんから。伸びない素材だから動きづらいですが、女性のハイヒールと同じで、少しガマンしてでも誠実な印象を与えられるメリットは大きい。婚活パーティで会場がレストランやホテルだとすると、ジャケット+シャツにチノパンなどのカジュアルパンツを合わせる。ジーパンは初対面の場ではカジュアル過ぎてふさわしくありません。

ジャケット+シャツ+チノパンの初対面王道コーデ完成! さらにメガネをコンタクトにして、ヘアスタイルを少々セットしたところ、別人のように見違えました(笑)

毎回同じ服装はNGです!

―それで、第一印象はバッチリというわけですね!

吉田 そうですね。そして見事、気になる女性ともう一度会うチャンスをつかんだとしましょう。2回目は、例えば都内で夕食デートだとして、いきなりカジュアルすぎるのはNG。まだジャケットは着たほうがいいですが、かといって初対面と全く同じ服装も避けたい。シャツやパンツを変えるなど工夫しましょう。女性はデートのたびに服装を変えますから、毎回同じ服装はマイナスポイントです。

―正直、面倒くさいですが、頑張ります。

吉田 3回目も食事デートのことが多いと思いますが、ジャケットのインナーをVネックセーターやカットソーにするなど少し崩してみましょう。さらに4、5回目となると、映画や遊園地など1日デートになるかもしれません。となると、ジャケットは少し堅苦しいので、ブルゾンなどカジュアルなアウターをチョイスするといいでしょう。これから夏にかけてはポロシャツやTシャツにチノパンなどでOKです。

このへんの使い分けが男性は苦手ですが、行く場所に合わせて服装を変えることで、「気遣いのできる人」と女性からのポイントは大幅アップするはずです。

3回以降はインナーをVネックに変えてやや着崩す。女性が好きな紫色などをチョイスしてもOK。(右)出かける場所に合わせてカジュアルさをプラスした着こなしを

―そこまでいけたら、もう勝ったも同然ですね! “彼女いない歴”にやっとピリオドが打てそうな気がしてきました(笑)。

(取材・文/週プレNEWS編集部 撮影/五十嵐和博)

●吉田泰則(よしだ・やすのり)元伊勢丹メンズ館のカリスマバイヤー。男性専門ファッションコーディネートサービス「ライフブランディング」代表。著書に『勝負する男のロジカル着こなし 術』(日経BP社)。東京・表参道にある「ライフブランディング」では、一般男性を対象に専用サロンの個室で、カジュアル・ビジネスウェアから靴、鞄など の雑貨まで最適なコーディネートをトータルで提案する。初回ファッションコンサルティング(90分):5,400円(税込)。詳しくは 【http://ones-style.jp/】