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安保法案成立を急ぐのは暴走! 各国からも「安倍首相は“ライトパーソン”か?」と疑問の声

[2015年06月22日]

国際コラムニスト・加藤嘉一の本誌連載コラム「逆に教えて!」。今回は…。

* * *
紛糾する安保法案の議論。多くの学者が違憲の可能性を指摘し、国民も説明不足を感じているようですが、それでも法案の成立を急ぐ理由はあるのでしょうか。

今国会では、政府が提出した安全保障関連法案が議論の目玉になっています。

集団的自衛権に関する議論というのは本来、目まぐるしく変化する国際情勢の中で、日本が他国並みの国際貢献を果たすために何が必要か、という視点が出発点だったはずです。ところが現状では法案の内容以前に、閣僚の強引な答弁や安倍首相自身のやじ問題など審議のプロセスに批判が集中しているように見えます。

ワシントン在住のある学者が、日本が安保法整備を進めることに大いに賛成しつつもこういう言い方をしていたのが印象的です。

「安倍首相はこの問題を前に進める“ライトパーソン”(ふさわしい人物)ではない」

日本の国会をウオッチしている中国の研究者は、やじ問題について次のように話していました。

「集団的自衛権の法案が抽象的なものになるのはやむを得ないし、すべてのシナリオを事前に作り、それを審議することは難しい。最終的な行使の判断は結局、国民に選ばれた首相の役割になる。ただ、国会答弁というのも、まさに首相の判断力が問われる場所だ。その“現場”でやじを飛ばすような人物が国家的な有事の際にどんな判断力を発揮できるのか?」

ぼく個人は集団的自衛権の行使や、そのための安保法の整備を必要だと考える立場ですが、今国会での審議のプロセスには大いに疑問を持っています。

この問題を考える際には「法治」「現実」「歴史」の3つの視点が不可欠だとぼくは考えます。

まずは「法治」について。日本が法治国家である以上、国会に呼ばれた憲法学者を含め、あれだけ多くの専門家が今回の法案を「違憲」と解釈するのであれば、もっと議論を重ねなければならない。専門家の意見を政治家が一方的に退けるべきではない。


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