女性にモテるためには「会話」が重要! それを学ぶためには、ナンパ師や芸人の話術を参考にすべき…ではなかった!?

近著に『[ゼロから始める]オクテ男子愛され講座』がある、恋愛指南で大人気の作家、アルテイシア先生がこう指摘する。

「カリスマナンパ師が書く恋愛本には“押しの強さが大事”とか“女性は褒(ほ)めろ”といった文言や細かい技が並んでいますが、そもそも彼らは『口説くのが心の底から楽しい』と思える生粋の肉食系です。普通の男性はナンパ師をマネすること自体が間違い。無理が出て、余裕のなさが女性にも伝わってしまいます」

アルテイシア先生によると、女性にモテる男性とは「自分をいかにアピールするかうまい男性」ではなく「最後まで女性の話を聞いてくれる男性」なのだという。

「男性は目の前に裸の美女がいたら興奮して勃起しますよね? 一方、女性は裸の美男を見ても、すぐ濡れたりはしない。女性は性欲を司る男性ホルモンが少なく、“興奮スイッチ”も単純にできてないわけです。自分とのエッチに興奮している男性を見て、彼女もその気になって濡れていくように女性は相手に共感して高まるんです。

だからフツーの男性は『リードしなくては』『お酒をスマートに注文しなくては』とか、細かいことを気にしすぎないこと。それよりも女性は、あなたがリラックスして笑顔でデートを楽しんでいる姿を見てこそ、初めて安心して一緒の時間を楽しめるもの。そもそも時代は、肉食系より“塩むすび系”がきていますから」

一体、“塩むすび系”とは何か?

「例えば、分厚いステーキやオシャレなフレンチは時々でいいと、女性もわかってるんです。本当に毎日食べたいのは、口に入れた途端に心がほっこりするような“塩むすび路線”。

現代女性は『働きつつ、女らしさも失わずに』というプレッシャーがすごくあります。だから肩ひじを張らずに話を聞いてくれる“塩むすび系”に出会うと、素を出せてホッとする」

男は必殺技に憧れがちだが…

それはモテる会話術にも共通するという。

「会話で一番大事なことは『この人といると寛(くつろ)げて楽しい→また会いたい』と思わせること。女性が求めているのは剛速球で魅せるピッチャーではなく、キャッチボールを楽しめるパートナー。必要以上に自分を良く見せようとすると、その必死さや余裕のなさが相手に伝わりダメになる。自分をアピールするより、まずは相手の話を聞いて、ニーズや好みを知るほうがうまくいく。これって営業の仕事とかでも同じですよね」

相手の話を聞いた上で、お笑い芸人みたいにボケたり突っ込んでいったらもっと効果的なのでは?

「男性が『笑わせて盛り上げなければ!』と気負っていると、女性は共感力が強いので、そのプレッシャーが伝わってデートを楽しめません。プロの芸人さんみたいに、よっぽど自然にギャグが出るような性格じゃない人にはオススメしませんね」

男性が思っている以上に、自然体で接しているのかどうかに女性には敏感なようだ。

「男性は『モテたい=男同士の競争に勝ちたい』という心理にハマりがち。だけどそんな考え方をすればするほど、目の前の彼女の気持ちに意識がいかなくなってしまいます。『何を話せばモテるか』ばかり考えていると『相手は今、何を思っているか』が見えなくなる。

女性が求めているのは、デートをしている“自分”に向けられた態度と言葉です。これらを意識していれば、2軒目のお店も2回目以降のデートも続くはず。男性はキン肉マンの48の殺人技のような必殺技にどうしても憧れますが、どんな女でも落とせる技などありません。モテテクを盲信せず、『目の前の相手が何を思い、何を望んでいるか』を考えるようにしましょう。それに女性との会話が上手な人は、仕事でも気配りができて伸びますよ!」

女性と接する際に重要なのは肉食でも草食でもなく、女性がホッとする“塩むすび系”。自分が自然体であれば、相手も自然体になり、心を開いてくれるというわけだ。

(取材・文/赤谷まりえ)