御年20歳の佳子内親王殿下。その愛らしいビジュアルに今年に入って一気に注目が集まり、アイドル的な佳子さま報道が過熱している。

今年1月以降、週刊誌の見出しに「佳子さま」のお名前が掲載された回数は、133回。『週刊女性』28回、『女性自身』25回、『女性セブン』22回と女性週刊誌が上位3位を独占し、『週刊文春』12回、『週刊新潮』『FLASH』9回、『FRIDAY』8回、『週刊ポスト』6回、『週刊現代』5回と男性週刊誌、写真週刊誌が追随する。

「佳子さまは今やキラーコンテンツ。掲載号は売上げが伸びますし、記事をネット配信すると100万PVの大台に乗ることも少なくありません」(週刊誌記者)

そのため、報道内容も過激化の一途…。例えば、『週刊女性』(3月24日号)では「ここに行けば、佳子さまに会える!」と題し、過去に佳子さまが目撃された飲食店やクラブ、アパレル店を店名入りで紹介。さらに4月21日号では学内のイケメン男子と佳子さまのLINEでのやりとりが、また『週刊文春』(5月28日号『佳子さまと紀子さま『うるさい!』事件』)では赤坂御用地の秋篠宮邸内で繰り広げられたらしい母娘の激しい口論の一端までが赤裸々に報じられた。

一方、ネット上での佳子さま報道をリードするのは、ICUに入学された4月以降、2日に1回を超えるペースで約50本の記事を配信している『NEWSポストセブン』。「佳子さま、英単語帳にマーカー引く姿を目撃」「佳子さま ゴマフアザラシから壁ドンされる」など主に『女性セブン』の本誌掲載記事を小出しにしながら配信記事を量産している。

そんな中、最も佳子さま報道がフィーバーしたのが5月中旬、八ヶ岳山麓でICUの新入生合宿(1泊2日)が実施された時だ。キャンパスからバスで目的地に向かう道中で立ち寄った高速道路のサービスエリアでは、各誌カメラマンによる“隠し撮り”合戦が勃発。皇族としては少々過激な佳子さまの私服姿にレンズが向けられ、男子学生と気軽に談笑する姿(『週刊女性』『FLASH』など)やソフトクリームをペロリと食べる姿(『FRIDAY』)がキャッチされた。

その日の佳子さまの服装については「黒のキャミソールにエスニック柄のタンクトップを重ね、スリムジーンズに黒のスニーカー」(『FRIDAY』)、「肩から背中に大きく開いたブルーのマッチョタンクの下に、黒のインナー」(『週刊文春』5月28日号)などと各誌がディテールを報じるところ、『週刊新潮』は“黒のインナー”を「見せブラ」と見出しに打ち、波紋を広げた。

いまや“オトコの欲望”の対象に…

その日のインナーがキャミだったのかブラだったのかはさておき、上着の胸元が開いていたためだろう…「屈み込んだ時はヒヤヒヤしました」(『週刊文春』)、「ポーズを作られる時に前屈みになったりされていて、見ていたこちらがハラハラしてしまいました」(『女性セブン』6月4日号)と、もはや扇情度MAXでスケベ心丸出し(苦笑)。

昨今の佳子さま報道の過熱ぶりについて、ある皇室ジャーナリストが苦言を呈する。

「かつて佳子さまの報道は“皇室アルバム”的な報道の域を出ることはありませんでしたが、いまや“オトコの欲望”の対象として報じられるようになっているのが気に掛かります。皇室の品位や佳子さまのプライバシーなんて関係なしといった状況です(溜息)」

学友とのLINEのやりとりや合宿先でのプライベートショットの数々…。過熱報道を制するべく、佳子さまの番記者やカメラマンは一体どういう手法で取材しているのだろう。

ある週刊誌の皇室担当記者がこう打ち明ける。

「佳子さまには常時数名のSPがついていて、各社の記者やカメラマンの顔は記憶されてしまっていますので、ICUの学生を使って佳子さまの出没スポットや参加行事などの内部情報を仕入れているんです。ICUの学生って帰国子女が多く、ちょっと浮世離れしたコが多いからここだけの話、囲い込みやすいんですよね(苦笑)。だから、我々はキャンパスの外の…おっと、これ以上は喋れません」

そこまで話しておいて、それはないでしょう。

「協力してあげたいのは山々だけど、どこで張って、どこで情報を仕入れて…とか、こちらの手の内を明かしちゃうと、それに合わせて即座に宮家の警備が強化されてしまうんですよ。彼らは週刊誌全部に目を通していますからね」

佳子さま報道の裏では“宮家の警備班vs.週刊誌記者”の熾烈な情報戦も繰り広げられていたわけだ。

「7月中には留学中の姉の眞子さまが帰国する予定ですから、この夏はさらに取材で忙しくなります…」とのこと。今後まだまだ冷めやらぬ佳子さまフィーバー。大炎上する危険をはらみつつ、いろんな意味で大変なのである。

(取材・文/興山英雄)