格安スマホに乗り換えた、会社員の境悠作さん。自他共に認めるiPhoneファンだったが、今回は新たな選択に挑戦

毎月の高額なスマホ料金に悩む人にとって、最近よく聞く「格安スマホ」は魅力的な響きーー。

でも、いざ乗り換えるとなると不安もある。安い裏には落とし穴があるんじゃないの? ITに詳しくないと使いこなせないのでは? そこで、格安スマホ乗り換えに実際に挑戦してみました!

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格安スマホを手に入れるには、SIMフリー端末を購入し、「MVNO=格安SIM発行業者」が発行するSIMを挿入するのが一般的。このやり方で、ソフトバンクのiPhone5から「ビックSIM」のSIMカードを挿入した格安スマホへと乗り換えた境悠作(さかい・ゆうさく)さん(26歳・会社員)の一部始終に密着した。

そもそも境さんは、なぜ「ビックSIM」を選んだのか?

「ITに詳しい友人に、大手だから安心と薦められたこと。そしてビックカメラの店頭で、店員さんに相談しながら申し込める安心感が主な理由です」

SIMが決まれば、次はSIMフリー端末探し。ビックSIMでは、SIMと端末のセット売りはしていないのだ。

「『ASUS ZenFone2』が欲しかったのですが、量販店で4万円前後する。今のぼくには負担が大きくて…」

そこで、必死にネットを検索。

「同機種で税・送料込み2万6860円の並行輸入品をアマゾンで見つけ、即ポチしました」

数日後、端末は無事到着。今度は、元のiPhoneの解約と今の電話番号を新しい端末に引き継ぐMNPの手続きをするため、ソフトバンクの店へ。店員さんに用件を告げると、なぜか受話器を差し出された。

ローコストでハイスペックがウリの台湾メーカーASUSのSIMフリースマホ。境さんは32GBモデル、ボディカラーはレッドを購入。「iPhone5より音声がクリアで通信スピードも速い」と大満足だ

気になる乗り換え費用の合計金額は?

■SIMカードができるまで、1時間待機

電話の向こうの女性オペレーターが丁寧な口調でこう言う。

「iPhoneの機種代金はお支払い済みですが…今解約されると解約料に1万260円、MNP手数料に3240円かかります。よろしいでしょうか?」

「はい! よろしいです!」

手続き完了まで約20分。数分後、境さんのiPhoneに、10桁の電話番号転出予約番号がSMSで送られてきた。

いよいよビックカメラへ! ビックでの手続きは、MNP予約番号の確認→本人確認書類の提示→クレジットカードの提示→境さん個人のメアド提示といった流れ。クレカは月々の支払い用に、メアドはSIM挿入後に送信されてくる「SIMが端末を認識するコード」を受信するために必須だ。

続いて料金プランを選択。境さんは、ひと月5GBまで高速利用可能な音声通話付きプラン、月額2220円(税別・通話料別途20円/30秒)を選択。その後、チェックシートに記入し、1年未満に解約すると残月数×1080円の解約料がかかることを告げられて無事終了。

「とんとん拍子でしたね。SIMカードのサイズも、ぼくが持参したZenFone2を見て店員さんが判断してくれましたし、やはり店頭での申し込みは安心ですね」

手続きに約20分、費用はSIMパッケージ代金3229円のみ。SIMができるまで近くの喫茶店で1時間待機して…ついに格安SIMとご対面!

「このSIM、これに差してくれます?」とZenFone2を差し出すと、「その場合、別途1058円かかります」と店員さん。

結局、境さんは自力でSIMを挿入。乗り換え費用は税・端末代込みで、計4万3589円、今日も快適な格安スマホライフを送っている。

(取材・文/梅田小太郎 戎 小次郎 山岡則夫)

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