大会前は苦戦を予想されながらも、最後まで国民に「W杯連覇」の夢を見させてくれた女子サッカー日本代表の面々。

日本サッカー協会は彼女たちの真摯な訴えに耳を傾け、その偉大な功績に見合うサポートを直ちに始める責任があるのではないだろうかーー。

タレントでエッセイストの小島慶子が、世間の気になる話題に独自の視点で斬り込む!

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惜しくも準優勝だった「なでしこジャパン」。劣勢でも最後まで全力を尽くす姿勢はカッコよかった。最強アメリカと2大会連続で決勝を戦うなんて、世界に誇れるチームですよね。

で、ヤマトナデシコの花言葉は可憐(かれん)・貞節。もうこれ、やめません? 益荒男(ますらお)ならぬ「益荒女ジャパン」にしてください。ま・す・ら・めジャパン。

実際、男より強いんだし。男子チームが世界的にはまだまだの一方で、彼女たちはトップレベル。けれど、国内での待遇には雲泥の差があるのだとか。

以前、日本代表の近賀(きんが)ゆかり選手に取材した時にもサポート体制の男女格差を嘆いていました。「女子でもトップ選手になればあんなに稼げるんだ!という後輩たちの目標をつくりたい」と語っていた彼女。実力に見合う報酬があってこそ多くの若手が育つというもの。

今回は、元日本代表の丸山桂里奈(かりな)選手がやはり女子サッカーの窮状をブログで訴えていました。サッカーに集中できるアメリカ選手と違い、多くの日本選手は、昼は生活のために働き、夜に練習するしかないのだと。

スポーツの世界でも待遇格差とは、ホントにつくづく情けないよ!

●小島慶子(こじま・けいこ)タレント、エッセイスト。小6のときに『キャプテン翼』が大ブームとなり、男子の放課後の定番は野球からサッカーに様変わり。体育の授業で女子もサッカーを習う。今も翼のテーマソングが歌える