(左から)早出明弘、藤田憲右(トータルテンボス)、いけだてつやの甲子園バカ芸人たちが優勝校を大予想!

2015年、夏。甲子園の季節がやってきた!

100周年という節目、スーパー1年生の登場など例年より注目を集める今大会の見どころを早出明弘(そうであきひろ)藤田憲右(ふじたけんすけ・トータルテンボス)いけだてつやの3人の芸人たちが熱~く語った!

早出 まずは“スーパー1年生”こと早稲田実(西東京)の清宮幸太郎君の話からでしょう! “和製ベーブ・ルース”なんていわれてますが、そのスゴさってどのあたりなんですか?

いけだ まず、打席に立つだけで雰囲気がつくれる! ボール球を振らないし、失投をきっちりと打てる選球眼もスゴイ。予選ではホームランが出なかったのは残念なんですけど、甲子園で打ったら絶対盛り上がりますよ。

残念ながら守備は…6試合で7エラーとお粗末さを披露していますが、守っている時の姿は、あの白黒写真で見たベーブ・ルースそのもの!! そっちに目がいっちゃって仕方ない(笑)。

ただ、清宮ばかりが注目される早実ですけど、4番の加藤雅樹君が実はスゴイ。西東京の対戦校の監督は「加藤と勝負したくないから清宮と勝負した」と言っていました。それほどの好打者が控えているから清宮君が伸び伸びと打てるんでしょうね。加藤君が活躍すれば、早実の甲子園での快進撃ありますよ!

―次に注目するのは?

早出 今大会の優勝本命、東海大相模(神奈川)。全国見渡しても、ここまでの戦力は他にありません! 特に投手陣。小笠原慎之介君と吉田凌君の左右二枚看板はプロのスカウトもドラフト上位候補として徹底マークしていて、1、2年生にも好投手が控える。これは盤石!!

藤田 特に小笠原君がものスゲェ! 決勝のピッチングを見ましたけど、ハンパねぇっすよ。ストレートは常に140キロ台中盤は出るし、チェンジアップもいい。淡々と投げている様子は、まるで社会人野球の投手のようでしたから。

いけだ 後は、3番・ショートの杉崎成輝(なるき)君もスゴイ! 神奈川大会の決勝で横浜の息の根を止めたホームランは見事でした。守備もハンドリングが柔らかくて、1年前に比べて異常にうまくなりました。

早出 ただ…去年の夏も145キロ以上を投げる投手が4人もいて「優勝候補筆頭だ!」といわれ、初戦で負けました。東海大相模にとって「優勝候補」は死亡フラグでないことを祈ってます。

対抗馬、そして本命の落とし穴は…

―その対抗馬としては…。

いけだ 春のセンバツで優勝した敦賀気比(福井)。春夏連覇の可能性も十分あると思いますよ!

早出 センバツでは松本哲幣(てっぺい)君が大阪桐蔭相手に2打席連続満塁ホームラン。“満塁男”と騒がれました。で、夏の福井大会決勝戦。満塁で打席が回ってきて“三振した”とニュースに(笑)。いちいち記事にしなくても…と思ったけど、話題になるだけでもスゴイ!

いけだ あと、福井は参加校が少ないから敦賀気比は4試合しか地方大会を戦っていないのは有利。ピッチャーの平沼翔太君も万全でしょう。神奈川なんて、シード校の東海大相模でも7試合やって疲労でしっちゃかめっちゃか!

早出 春夏連続で甲子園に出る他のチームも優勝を狙える戦力がありますよね。個々の能力の高さなら仙台育英(宮城)や天理(奈良)、走力なら“機動破壊”と呼ばれる健大高崎(群馬)。すでに大舞台に慣れているのはデカイ。

藤田 静岡もマジで強いよ。センバツは敦賀気比に負けたけど、あれから村木文哉君らの投手力が上積みされたから。打線は堀内謙伍君、安本竜二君と元々、タレントがそろっているし、すげぇ楽しみ!

―では、「今大会の優勝候補や展望」をまとめていただきましょう!!

早出 僕が神奈川ばかり見ているので、ひいき目が入ってしまうかもしれないですが、優勝の大本命は、やはり東海大相模でしょうね!

いけだ うーん。やっぱり東海大相模は強い。でも、敦賀気比の春夏連覇の可能性もありますし、天理、仙台育英も実力十分。広島新庄もいいピッチャーがいると聞きます。

藤田 個々の実力が抜けているのは東海大相模。ただ、今年は静岡が強いよ。春のセンバツより投手力がアップしているし、打線もポテンシャルが高い。俺が静岡県出身ということを差し引いても、マジで狙える戦力だと思う。

高校野球100周年に予想のつかない波乱も?

―“清宮フィーバー”に沸く、早実の可能性は?

いけだ 早実の試合は何試合も見たんですけど、正直言って甲子園に行けるとはまったく思っていませんでしたからねぇ。

早出 確実に日大三が甲子園に出ると思っていました(笑)。

いけだ 準決勝の日大三戦で早実のエース・松本皓(あきら)君がまさかの3安打完封! あの化け物みたいな日大三打線を抑えたのは本当にビックリした。監督ですら予想できなかったって言ってましたから。そんなふうに予想を裏切るのが今大会の早実。優勝がないとは言い切れません!

藤田 今年は高校野球100周年だけど、この節目で甲子園に上がってくる高校は、やっぱり何かもっていると思うよ。予想のつかない波乱とかが起こる気はするよね!

いけだ いやぁ、今年は何かと、甲子園が始まる前からだいぶ温まってきてますからね(笑)。非常に楽しみです!

●発売中の『週刊プレイボーイ』33号では、さらにこの“甲子園バカ”芸人たちが注目の選手、監督たちのベンチサイド秘話などを語り尽くしているのでお読みください!

早出明弘(そうであきひろ)1977年4月13日生まれ、神奈川県出身。人力舎高校野球観戦部の一員。横浜高校の大ファンであり、マニアでもある

藤田憲右(ふじたけんすけ・トータルテンボス)1975年12月30日生まれ、静岡県出身。静岡県立小山高校時代はエース。社会人野球クラブチームTOKYO METSの部長

いけだてつや1982年11月20日生まれ、熊本県出身。人力舎高校野球観戦部の一員。甲子園開催時は野宿して開場を待つ、超甲子園フリーク

(取材・文/菊地選手)

■週刊プレイボーイ33号(8月3日発売)「“甲子園バカ”芸人が熱トーク この夏絶対見るべき20選手・20校」より